Simply Dead

映画の感想文。

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『打鐘 男たちの激情』(1994)

『打鐘 男たちの激情』(1994)

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〈おはなし〉
 立花ワタル(西村和彦)は競輪界の若きホープ。最後尾から追い上げて1位を狙う、先行一本勝負にこだわり続け、近頃めきめきと頭角を現してきた。彼の目標は、競輪学校の同期生でS1クラスの王者・清原良(中倉健太郎)を倒すこと。しかし、早くから彼に注目していた新聞記者の秋葉(大杉漣)は、立花に「このままでは清原に勝てない」と忠告する……。

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 競輪に情熱を燃やす青年の姿を描いた、黒沢清監督のスポ根Vシネ。インタビュー本「黒沢清の映画術」を読んでたら観たくなったので、探して借りてみました。

 フィクションであることを割り切った演出が実に清々しい、良質の娯楽作。スピーディでテンポのいい場面展開も楽しくて、ちょうど自転車のペダルをこぎ続けるような疾走感と心地好さ。競輪自体に興味の薄い感じも、職人的演出に徹する上でプラスになってます。

 黒沢作品ならではの1シーン1カット撮影もありますが、それもカメラと人物に躍動性があって、とても活き活きと撮られています。こういう「楽しい長回し」ってあんまりないと思うんですが、この作品ではまんまと成功してます。

 主演の西村和彦のパワフルな演技も、作品を成功に導いた大きな要因。競輪のことしか頭にない主人公のメチャクチャな(監督曰く「狂っているとしか思えない」)キャラクターを、疑問を差し挟ませる余地がないくらい、気持ちよく演じきっています。黒沢作品には欠かせない名バイプレイヤー・大杉漣の軽妙な演技も素晴らしく、これがベストアクトなのではと思うほど。

 思わず「もうこういう楽しいばっかりの映画は撮らないのかなあ」と、溜め息が出てしまう快作。

製作総監修/中野浩一
原作/山本康人 「打鐘」
監督/黒沢清
脚本/西村孝史、黒沢清
撮影/喜久村徳章
音楽/岸野雄一、岡村みどり
美術/丸尾知行
制作/ツインズ
出演/西村和彦、中倉健太郎、神崎恵、大杉漣、二反田雅澄、剛州、諏訪太朗、三上剛史、浜健志、英秀夫、中野浩一
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