Simply Dead

映画の感想文。

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『カニバル・カンフー 燃えよ!食人拳』(1980)

『カニバル・カンフー 燃えよ!食人拳』
原題:地獄無門
英語題:We're Going to Eat You(1980)

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〈おはなし〉
 政府直属のスゴ腕エージェント・999(徐少強)は、お尋ね者の盗賊ローレックスの行方を追って、とある辺鄙な村へとやって来た。そこは何やら異様なムードが漂い、村人たちの挙動もどこか怪しい。実は、彼らは迷い込んできた余所者を殺し、その肉を喰らって生きていたのだ! すっかり人肉の虜になっていた村民は、人間狩りを一手に担う保安隊に服従する生き人形と化していた。そんなこととは露知らず、捜査を続ける999の背後に、恐ろしい人食い集団の魔の手が迫る!

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 香港映画界を代表するプロデューサー/監督であるツイ・ハークが、初期に手掛けた猟奇クンフー映画(制作は呉思遠のシーゾナル・フィルム)。もームチャクチャ面白かった!

 この頃のツイ・ハークは『蝶變』(1979)や『ミッドナイト・エンジェル 暴力の掟』(1980)など、ひたすら凶暴でバイオレントな怪作群を立て続けに放っていますが、本作はその頂点といえる大傑作。全編に笑いと血とアクションを散りばめ、徹頭徹尾まるで飽きさせません。全体にコミカルな味つけなので、内容の割には陰惨な気持ちにならずに楽しめます(まあエログロが苦手な人には絶対薦めませんけど)。開巻早々『サ○ペリア』の音楽で始まるタイトルシークエンスから、テンション上がりまくり!

 発想は『悪魔のいけにえ』(1974)なんでしょうけど、話はまるっきり『ウィッカーマン』(1973)。完璧に人肉中毒になっちゃった村人たちが「早くお肉にならないかな?」と主人公の後をニコニコ顔でついてくる場面なんか最高です。血飛沫ドバドバ内臓ベロベロの素敵なスプラッター描写もいっぱい。やっぱり中華料理の醍醐味といえば、調理のダイナミックさですよね。巨大ノコギリで胴まっぷたつ! ハチェットで四肢切断! ほとんどの「そういう場面」が初公開以来オクラ入りになっていたと思しき変色具合で、フィルムを修復したスタッフの努力には頭が下がる思いです。

 主役を軽妙に演じる徐少強や、コメディリリーフの韓國材など、役者の顔ぶれも魅力的。『Mr.Boo!』(1978)で道場の拳法家を演じていたジャイアント馬場似の蕭錦が、主人公に恋する村娘役で出てます(笑)。コリー・ユン武術指導によるクンフー対決も見応え十分。包丁や鉤といった猟奇アイテムをブンブン振り回す激しいバトルのほか、クライマックスで唐突に始まるローラースケートアクションなど、盛りだくさんの内容。

 いちいち細かいギャグでも笑わせてくれますが、喰われた人々を鎮魂する位牌の中に、ウォンという名前を見つけて「師匠!」と叫ぶ場面にはヤラれました。そこで流れる音楽が、例の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』シリーズでおなじみのテーマ曲(笑)。大ヒット作の誕生に先駆けること11年、すでにツイ・ハークは黄飛鴻の裏ヒストリーを描いていたんだなあ、という感慨が湧きます(嘘です)。ホラーの定石をきちんと守ったエンディングもクール。

 この後、ツイ・ハークはジョン・ウーの紹介でシネマシティ社と契約し、より間口の広い娯楽映画路線へとスイッチ。このまま残酷スタイルを極めていれば、どんな未来(と終焉)が待ち受けていたのか……。


▼まごころを、君に
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監督/ツイ・ハーク(徐克)
アクション監督/コリー・ユン(元奎)
脚本/ロイ・ツェト(司徒卓漢)、ツイ・ハーク
出演/ノーマン・ツイ(徐少強)、エディ・コウ(高雄)、ホン・グォクチョイ(韓國材)

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『カニバル・カンフー 燃えよ!食人拳』DVD

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