Simply Dead

映画の感想文。

「ワーナーアーカイブコレクション」が凄い!

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えっ、
『電子頭脳人間』ってDVD化されてたの!?


 というわけで、一部の映画ファンの間ではすでに話題の「ワーナーアーカイブコレクション」。ハリウッドの大手映画会社ワーナーブラザーズから販売されているDVD-Rシリーズで、通常の流通ではペイできないようなマイナー作品、あるいはファンの数こそ少ないものの根強い人気をもつ隠れた名品などを、オンデマンド方式で販売していくという画期的な試みだ。最近たまたまリリースタイトルの全リストを見てみたら、前からDVD化を待ち望んでいたマイク・ホッジス監督の異色SF『電子頭脳人間』をはじめ、『雨のなかの女』やら『恐怖のレストラン』やら『俺たちの明日』やら『激怒』やら、垂涎モノのタイトルがズラリ。さらによく調べてみると日本ではなかなか観る機会のなかった未公開作品も含まれており、またしても無駄遣いという負のサイクルに絡めとられる予感がビンビンに……。

 メジャースタジオが権利元である場合、小さく地味な映画ほどソフト化されにくいという事情があるので、こういうファンの声を大事にした売り方は非常に嬉しい。DVD-Rといっても海賊盤ではなく、ちゃんとメジャー会社からリリースされているオフィシャル盤なので、ある種の後ろめたさを感じずに安心して買うことができる。ただ、現在のところはアメリカ国内での販売のみを目的としているため、オフィシャルサイトでは国外からの購入は不可能。しかし、ほとんどのタイトルは米Amazon.comでの取り扱いが始まっている(やや値段は上乗せされるけど)。海外での買い物が不安だったり、クレジットカードを持っていなかったりする方には、ぼくらの聖地・西新宿ビデオマーケットがある。すでに一部のタイトルが3階DVD-Rコーナーで販売中だが、現時点で在庫のないものでも、頼めば取り寄せてくれるそうだ。

 以下に、個人的に「おっ」と思った作品をいくつか年代順に挙げてみたので、ご参考に(注:リンク先はオフィシャルサイト内のページなので、日本からは購入できません!)。もういちど観たい懐かしの映画や、タイトルだけ知っていても観たことのなかった作品を探している人は、チェックしてみては?


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『恐ろしき結婚』(1944)Experiment Perilous
ジャック・ターナー監督がRKOで撮ったラブサスペンス。ジョージ・ブレント演じる医師は、列車での旅行中、ひとりの美しい人妻(へディ・ラマール)と出会う。彼女の夫は、妻のことを精神異常者であると強く主張し続けており、やがて彼女の周囲で次々と人が死んでいく……。

『The Verdict』(1946)
シドニー・グリーンストリートとピーター・ローレが共演した犯罪スリラーで、ドン・シーゲル監督の長編デビュー作。冤罪事件によって降格されたスコットランドヤードの警視が、ローレ扮する怪しげな芸術家の友人の助けを得て、再び第一線に返り咲くまでを描く。

『Dream Wife』(1953)
ケーリー・グラントとデボラ・カーが競演した未公開ロマンティックコメディ。野心的な妻を捨て、男を悦ばせる術を全てマスターした族長の娘と結婚しようとする主人公を、グラントがコミカルに演じる。監督・脚本はのちのベストセラー作家、シドニー・シェルダン。

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『法律なき町』(1955)Wichita
ジャック・ターナー監督によるシネマスコープ西部劇。悪徳がはびこるカンサス州ウィチタの町に、法と正義をもたらそうとする保安官ワイアット・アープの戦いを描く。主演はジョエル・マクリー、ヴェラ・マイルズ。第13回ゴールデングローブ賞の最優秀アウトドア・ドラマ賞を獲得した。

『暗黒街の女』(1958)Party girl
1930年代のシカゴを舞台にした、名匠ニコラス・レイ監督の色彩豊かな犯罪映画。リー・J・コッブがギャングのボスを演じ、シド・チャリシーがセクシーな踊り子に扮して観客を悩殺。日本でも90年代にリバイバル公開された人気作。

『決闘ウエストバウンド』(1958)Westbound
西部劇の名手バッド・ベティカー監督と、ランドルフ・スコット主演の黄金コンビによる1本。南北戦争を背景に、軍資金である金塊を駅馬車で輸送する任務を帯びた北軍大尉と、金塊強奪を企むならず者たちの戦いを描く。

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『A Majority of One』(1961)
レナード・スピーゲルガスの同名戯曲をマーヴィン・ルロイ監督で映画化した異文化恋愛コメディ。娘夫婦といっしょに東京へやってきたユダヤ人の未亡人女性が、紳士的な日本人男性と出会って不器用な恋を紡いでいく。名優アレック・ギネスが珍妙なメイクで日本人アサノ氏に扮し、ロザリンド・ラッセルが初老のヒロインを演じる。

『モンタナの西』(1964)Mail Order Bride
死んだ友人が遺したモンタナの牧場へやってきた初老の元保安官。そこで彼を待っていたのは、やさぐれた友人の息子と、牧場に嫁いできた子連れの若妻だった。脚本家出身のバート・ケネディが監督デビューを飾った異色西部劇。主演はバディ・エブセン、キア・デュリア。

『ランダース』(1964)The Rounders
怠け者のカウボーイ2人組が、ひょんなことから荒馬を手に入れた。ちっともなつかない馬に手を焼いた2人は、売り払って金に換えようとするのだが……。マックス・エヴァンスの原作を、バート・ケネディが監督・脚色した現代版コミカル・ウエスタン。主演はヘンリー・フォンダとグレン・フォード。

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『銭の罠』(1965)Money trap
バート・ケネディ監督による遅れてきたフィルムノワール。贅沢な暮らしに溺れるL.A.P.D.の刑事が、金欲しさのあまり悪事に走り、やがて破滅に向かっていくさまを描く。主演はグレン・フォード、エルケ・ソマー、リタ・ヘイワース。

『メイド・イン・パリ』(1965)Made in paris
アン=マーグレット主演の都会派ラブコメディ。ニューヨークのトップモード店で働くヒロインが、パリの一流デザイナーや店の御曹司らと恋のさやあてを繰り広げる。監督は『地球最後の男/オメガマン』のボリス・セイガル。

『第三の日』(1965)The Third day
ジャック・スマイトが製作・監督を手がけたサイコスリラー。自動車事故で記憶喪失になった青年は、大会社の娘婿として将来を嘱望されていた人物だった。しかし、失われた記憶をたどるうち、彼の周辺で次々とトラブルが露見していく。主演はジョージ・ペパード。

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『水曜ならいいわ』(1966)Any wednesday
ブロードウェイのヒット舞台劇を映画化したドタバタ恋愛コメディ。大富豪とその愛人、その妻とその部下がおりなすてんやわんやを描く。当時人気絶頂のジェーン・フォンダが美しい愛人を演じ、のちに『ジュリア』でも共演する名優ジェイスン・ロバーズが優柔不断な富豪を妙演。

『無責任恋愛作戦』(1967)The Bobo
ピーター・セラーズとブリット・エクランドが共演したコメディ。闘牛士を夢みる男が、なぜか街で有名な悪女をオトすために様々な作戦を繰り広げる。監督は『007/カジノ・ロワイヤル』にも参加し、秀作『決死圏SOS宇宙船』なども手がけた職人ロバート・パリッシュ。

『女狐』(1967)The Fox
D・H・ロレンスの小説をマーク・ライデル監督が映画化した心理ドラマ。人里離れた山小屋で養鶏を営むレズビアンのカップルのもとに、ひとりの男が訪れたことから、彼女たちの関係に異変が起き始める。主演はサンディ・デニス、アン・ヘイウッド、キア・デュリア。

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『グッバイ・ヒーロー』(1968)Bye Bye Braverman
日本ではTV公開のみに終わった、シドニー・ルメット監督の群像コメディ。ニューヨークを舞台に、友人の葬式に集まった人々のやりとりをコミカルに描く。『電子頭脳人間』のジョージ・シーガルをはじめ、ルメット作品常連のジャック・ウォーデンなどが出演。

『軍曹』(1968)The Sergeant
フランスの米軍駐屯地に赴任してきた曹長が、ひとりの男性兵士に愛情を抱いてしまうというヒューマンドラマ。主演はロッド・スタイガー、ジョン・フィリップ・ロー。監督は『ローリング・サンダー』のジョン・フリン。

『The Subject was Roses』(1968)
ピューリッツァー賞を獲得したフランク・D・ギルロイの戯曲を、ギルロイ自らの脚色で映画化した作品。不仲に陥った両親の関係を修復しようと、兵役を終えた一人息子は懸命に努力するのだが……。主演はパトリシア・ニール、ジャック・アルバートソン、マーティン・シーン。監督はこれがデビュー作のウール・グロスバード。

『水色のビキニのマドモアゼル』(1968)How sweet it is!
ジェームズ・ガーナーとデビー・レイノルズが共演したロマンティックコメディ。仕事でパリを訪れた中年夫婦が、それぞれ誘惑に直面して慌てふためく姿を描く。『プリティ・ウーマン』のゲイリー・マーシャルが製作・脚本に参加。

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『屋根の上の赤ちゃん』(1969)Daddy's Gone A-Hunting
恋人の写真家と別れ、彼との間にできた子どもを堕ろしたヒロインは、のちに別の男性と出会って結婚する。ふたりに子どもができた時、元恋人の復讐が始まった……。ラリー・コーエンとロレンツォ・センブル・Jr.が脚本を共同執筆したサイコスリラー。主演は『夜空に星のあるように』のイギリス人女優、キャロル・ホワイト。

『Picasso summer』(1969)
サンフランシスコからヨーロッパへ、憧れのピカソに会うため旅に出た青年の姿を追った青春ロードムービー。レイ・ブラッドベリの原案を、『シベールの日曜日』のセルジュ・ブールギニョンと、ロバート・サリンの共同監督で映画化。主演はアルバート・フィニー、イベット・ミミュー。60年代のサイケ文化やアートシーンを反映した実験的映像手法が見どころ。

『最後のインディアン』(1969)Flap
インディアン居留地に追いやられたアメリカ原住民たちの抵抗運動を、ユーモラスなタッチも交えて描いた社会派ドラマ。名匠キャロル・リードが初めてアメリカの社会問題を題材に採った作品。気高く陽気な主人公フラップをアンソニー・クインが豪快に演じ、シェリー・ウィンタースやクロード・エイキンズが脇を固める。

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『雨のなかの女』(1969)The rain people
フランシス・フォード・コッポラ監督の初期代表作にして最高傑作。こういう映画をもっと撮ってほしかった。情緒不安定気味のヒロインを演じるのは『ザ・センダー/恐怖の幻想人間』でも強烈だったシャーリー・ナイト。『ゴッドファーザー』にも続投するジェームズ・カーン、ロバート・デュヴァルが脇を固める。

『さすらいのライダー』(1969?70)Then came Bronson
バイクに乗って全米各地を旅する青年ジム・ブロンソンの道行きを描いた、ロードムービー風のTVドラマシリーズ。主演のほか主題歌も担当したマイケル・パークスは、のちに『デス・プルーフ』などに出演。

『Which way to the front?』(1970)
人気コメディアンのジェリー・ルイスが製作・監督・主演をつとめた戦争コメディ。兵役検査に落ちた大富豪のプレイボーイが、自分と同じ落ちこぼれを集めて独自の小隊を結成し、敵を倒すべく戦地へと乗り込む。映画評論家レナード・マーティンに「BOMB(サイテー)」の烙印を押された問題作。

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『はるかなる西部』(1970)Last of the mobile hot-shots
テネシー・ウィリアムズの戯曲「The Seven Descents of Myrtle」をゴア・ヴィダルが脚色し、シドニー・ルメットが監督したビザールな人間ドラマ。アメリカ南部のとある屋敷を舞台に、若妻とその夫、そして肌の色が異なる夫の兄弟がおりなす三角関係が展開する。主演はジェームズ・コバーン、リン・レッドグレイヴ、ロバート・フックス。

『結婚宣言』(1970)The priest's wife
ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが共演した、おかしくも切ない恋愛喜劇。ロック歌手の美女とカソリックの神父が恋に落ち、様々な障害を乗り越えて結婚しようとするが……。監督はイタリアン・コメディの名手、ディーノ・リージ。

『受胎の契約/ベビー・メーカー』(1970)The Baby maker
アメリカン・ニューシネマの女神、バーバラ・ハーシー主演の社会派青春ドラマ。金のために代理母を引き受けたドライな現代娘が、妊娠をとおして母性に目覚めていく姿を描く。監督・脚本は『チャイナ・シンドローム』のジェームズ・ブリッジス。スコット・グレンの映画デビュー作でもある。

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『激怒』(1970)Rage
名優ジョージ・C・スコットが監督デビューを飾り、自ら主演もつとめた社会派SFアクション。軍の開発したガス兵器によって息子を失った父親の壮絶な復讐劇が描かれる。若き日のマーティーン・シーンの好演も見どころ。レビューはこちら

『エル・コンドル』(1970)El Condor
黒人アクションスターのジム・ブラウンと、ベテラン名優リー・ヴァン・クリーフが共演した西部劇。南北戦争直後のメキシコを舞台に、黄金をめぐって男たちの戦いが繰り広げられる。英国出身のジョン・ギラーミンが監督をつとめ、脚本にはラリー・コーエンが参加。

『西部無法伝』(1971)Skin game
奴隷廃止論が盛んになってきた南北戦争直前期、白人と黒人でコンビを組んで荒稼ぎするペテン師2人組の活躍を描いたコメディ西部劇。主演はジェームズ・ガーナーとルイス・ゴセットJr.。監督はのちに映画版『トーチソング・トリロジー』も手がけるポール・ボガート。

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『Chandler』(1971)
名優ウォーレン・オーツが私立探偵を演じた、ニューシネマ世代のハードボイルドムービー。公開当時MGMの重役によって再編集され、監督のポール・マグウッドの意図とは異なる作品になってしまったという逸話をもつ。

『Get to know your rabbit』(1972)
人気コメディアンのトム・スマザーズが脱サラしてマジシャンになろうとする男の悲哀を演じた諷刺喜劇。ブライアン・デ・パルマ監督のメジャーデビュー作だが、撮影中はトラブル続きで、1970年に完成していたにもかかわらず2年間もオクラ入りにされたという曰くつきの作品。

『Dealing : or the Berkeley-to-Boston forty-brick lost-bag blues』(1972)
スーツケースいっぱいのマリファナを運ぶため、バークレーからボストンへと旅に出る学生の冒険を描いたカウンターカルチャー世代の青春ドラマ。主演はバーバラ・ハーシーとロバート・F・ライオンズ。新人時代のジョン・リスゴウも出演。原作はマイケル・クライトンと彼の兄弟ダグラスが「マイケル・ダグラス」名義で書いた同名ヒッピー小説。

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『Hit man』(1972)
バーニー・ケイシー扮するタフな主人公が、ポルノ業界に暗躍するギャングに戦いを挑む、ブラックスプロイテーション・ムービーの1本。ヒロインを演じるのはパム・グリア。監督は『マイアミ・ブルース』のジョージ・アーミテージ。

『Slither』(1973)
コーエン兄弟の作風を先取りしていたとも評される、ロードムービー風の犯罪コメディ映画。主演はジェームズ・カーン、サリー・ケラーマン、ピーター・ボイル。監督は『プライベート・ベンジャミン』のハワード・ジーフ。

『キャット・ダンシング』(1973)The man who loved cat dancing
列車強盗団を率いる退役大尉と、その犯行現場に偶然居合わせた女性のラブストーリーを描いた西部劇ロマン。主演はバート・レイノルズとサラ・マイルズ。監督は『バニシング・ポイント』のリチャード・C・サラフィアン。

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『恐怖のレストラン』(1973)Dying room only
アリゾナの砂漠をドライブ中の夫婦が、ふと立ち寄った1軒のレストラン。妻が洗面所へ行った少しの間に、夫は忽然と姿を消していた……。多くの人にトラウマを残したリチャード・マシスン原作・脚本のTVムービー。主演はメル・ブルックス作品や『ラスト・ショー』で知られる個性派女優クロリス・リーチマン。

『電子頭脳人間』(1974)The Terminal Man
マイケル・クライトンのSF小説を『狙撃者』のマイク・ホッジス監督が映画化した異色作。最新鋭の脳外科手術によって暴力衝動をコントロールできなくなった男の悲劇が、クールな演出で淡々と描かれる。エドワード・ホッパーの絵画にインスパイアされた強烈な孤独感、無機質な都会の冷たさが全編を覆い、テレンス・マリックにも絶賛された。音楽はグレン・グールド。詳しい作品解説はこちら

『のぞき魔!バッド・ロナルド/十代の異常な欲望』(1974)Bad Ronald
とある旧家に、三人娘を抱えた家族が越してくるが、しばらくして家の中に奇怪な人影がちらつき始める。それは以前からこの家の隠し部屋に住んでいた精神異常の少年だった……。70年代トラウマ系TVムービーの金字塔。監督は『戦うパンチョ・ビラ』の職人バズ・キューリック。

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『パニック・イン・テキサスタワー』(1975)Deadly Tower
1966年に起きたテキサスタワー無差別狙撃事件を忠実に映像化したTVムービー。元海兵隊員の狙撃犯チャールズ・ホイットマンを演じるのは、ディズニー映画の主人公役として人気を博していたカート・ラッセル。

『ブルー・ファイア』(1977)The possessed
少女の悪魔憑きと人体発火現象をニコイチにしたオカルトTVムービー。主演は『ゾンゲリア』のジェームズ・ファレンティノと『電子頭脳人間』のジョーン・ハケット。ハリソン・フォードがチョイ役で出演。

『バミューダの謎/魔の三角水域に棲む巨大モンスター!』(1978)The Bermuda Depths
トム・コタニこと小谷承靖監督が『極底探険船ポーラーボーラ』に続いてランキン=バス・プロダクションで撮り上げた特撮TVムービー。バミューダ海域に浮かぶ島を舞台に、神秘的な美女や巨大ウミガメが登場するSFファンタジー。主演は『インフェルノ』のリー・マクロスキー。

『民衆の敵』(1978)Enemy of the people
スティーヴ・マックィーンが製作総指揮と主演をつとめ、イプセンの同名戯曲の映画化に挑戦したシリアスドラマ。ノルウェーの田舎町で、廃液汚染を発見したひとりの医師が、企業の陰謀によって逆に“民衆の敵”へと追い込まれていく。アメリカでは「地味すぎる」という理由で劇場公開すらされなかった(日本ではマックィーンの没後、1983年に劇場公開)。

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『ブールバード・ナイト』(1979)Boulvard Nights
イーストL.A.を舞台に、ヒスパニック系の若者たちの日常やギャング間の抗争を描いた青春群像劇。脚本を『アメリカン・ミー』のデズモンド・ナカノが手がけ、監督は『がんばれベアーズ特訓中!』のマイケル・プレスマンが担当。1979年当時のチカーノ文化をそのまま切り取った貴重な映像作品としても、根強い人気を誇っている。

『A Night full of rain』(1979)
イタリア人の男とアメリカ人の女が恋に落ち、やがてふたりの間の「壁」が諍いを生んでいくさまを描いた大人のラブストーリー。監督は『流されて…』のリナ・ウェルトミュラー。主演はジャンカルロ・ジャンニーニとキャンディス・バーゲン。

『ふたりだけの微笑』(1979)Voices
ミュージシャンを目指す青年と、ダンサーに憧れる聾唖の少女が出会い、それぞれの夢にむかって一歩ずつ進んでいく。ニューヨークの下町を舞台にした人情味溢れるラブストーリー。主演はマイケル・オントキーンとエイミー・アーヴィング。脚本は『2 days/トゥー・デイズ』のジョン・ハーツフェルド。

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『Heart beat』(1980)
ビート・ジェネレーションを代表する作家ジャック・ケルアック、その友人ニール・キャサディ、彼の妻キャロリン・キャサディの交流を描いた青春ドラマ。主演はジョン・ハード、ニック・ノルティ、シシー・スペイセク。監督・脚本は『剃刀の刃』のジョン・バイラム。

『Hide in Plain Sight』(1980)
思いがけない理由で家族との絆を断たれてしまった男の姿を描く社会派ドラマ。レスリー・ウォラーの原作をもとに、ジェームズ・カーンが監督・主演をつとめた。元妻が子供たちを連れて失踪し、その足取りを追った主人公は、彼らが「証人保護プログラム」によって犯罪組織から身を隠したことを知る……。

『One trick pony』(1980)
ミュージシャンのポール・サイモンが脚本・主演を手がけた音楽ドラマ。10年間ヒット曲を出していないフォーク歌手が、パンクロックバンドを組んで再出発しようとする物語。ブレア・ブラウン、リップ・トーンらが共演。監督は『ニッキーとジーノ』のロバート・M・ヤング。

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『Carny』(1980)
カーニバルで働く若い男女の三角関係を描いた、少しダークで切ない青春ドラマ。ジョディ・フォスターがセクシーなヒロインを演じ、ゲイリー・ビューシーとロビー・ロバートソンが共演。ロバートソンは原案と製作も担当。

『Gilda Live』(1980)
ジョン・ベルーシやチェビー・チェイスと並んで人気を博した「サタデー・ナイト・ライブ」の女性コメディアン、ギルダ・ラドナーの単独ライブを記録した長編映画。監督はマイク・ニコルズ。

『Under the rainbow』(1981)
チェビー・チェイスとキャリー・フィッシャーが共演した未公開コメディ。第2次大戦前夜、大作『オズの魔法使』に出演するため集められた小人俳優たちが泊まるハリウッドのホテルで、ヨーロッパから来た怪しい旅行客や、マヌケなFBI捜査官らが入り乱れ、てんやわんやの大騒動を巻き起こす。出演者の大半が小人という異色作で、公開当時は大コケした。

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『Death of a centerfold : The Dorothy Stratten story』(1981)
悲劇的な死を遂げたプレイメイト女優ドロシー・ストラットンの生涯を、ジェイミー・リー・カーティス主演で映像化したTVムービー。監督のガブリエル・ボーモントは主にTVドラマ界で活躍し、80年に低予算ホラー『死霊懐胎』を監督した女性ディレクター。

『Urgh! A Music War』(1981)
パンク/ニューウェーヴ系アーティストのライブ映像を収めたイギリス製の音楽ドキュメンタリー。出演はジョーン・ジェット&ザ・ブラック・ハーツ、ザ・ゴーゴーズ、ディーヴォ、ザ・クランプス、ウォール・オブ・ヴードゥー、オインゴ・ボインゴ、ペル・ウブ、XTC、デッド・ケネディーズ、エコー&ザ・バニーメン、クラウス・ノミ、ザ・ポリスなど。

『恋のジーンズ大作戦/巨人の女に手を出すな』(1981)So fine
ひょんなことからファッション業界で働くことになった元大学教授のてんやわんやを描いた、ライアン・オニール主演のコメディ。邦題に「巨人」と入っているぐらいなので、当然リチャード・キールが出演。セクシーなヒロインを演じるのは『フラッシュ・ゴードン』のイタリア人女優、マリアンジェラ・メラート。

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『カリフォルニア・ドールズ』(1981)...All the marbles
女子プロレスの世界を描いた、ロバート・アルドリッチ監督の痛快スポーツアクションドラマ。これは別に正規盤でリリースしてもよさそうなもんだけど……。

『Love & Money』(1982)
二面性を持ったエリート銀行マンにせまる“愛と金”の誘惑を描いた、ジェームズ・トバック監督のサスペンススリラー。レイ・シャーキーが主人公を演じ、当時の恋人オルネラ・ムーティのほか、クラウス・キンスキーやアーマンド・アサンテが脇を固める。

『Love child』(1982)
実話をもとにしたヒューマンドラマ。武装強盗の罪で刑務所に収監されたテリー・ジェーンは、看守の男性と恋に落ち、彼との子どもを出産。彼女は自らの手で子どもを育てるため、州を相手に壮絶な戦いを繰り広げる。『ある戦慄』のラリー・ピアースが監督をつとめ、エイミー・マディガンが主人公を熱演。

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『Special bulletin』(1983)
テロリストが手製の核爆弾を港に仕掛け、米国政府を脅迫。その模様をTVニュースで生中継しているという体で作られた、疑似ライブ型のTVミニシリーズ。監督はのちに映画界へ進出するエドワード・ズウィック。

『俺たちの明日』(1984)Reckless
若き日のエイダン・クインとロリ・シンガーが共演した青春ラブストーリーの秀作。監督は『摩天楼を夢みて』のジェームズ・フォーリーで、脚本は監督デビュー前のクリス・コロンバス。

『メイド・イン・ヘブン』(1987)Made in heaven
アラン・ルドルフ監督のロマンティック・ファンタジー。天国で恋に落ちたふたりが、地上の人間として生まれ変わり、再び巡り会うまでを描く。主演はティモシー・ハットンとケリー・マクギリス。デブラ・ウィンガーが男役に扮し、ニール・ヤングやトム・ペティも特別出演。これも正規盤リリースされてなかったのか……。

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『オーファンズ』(1987)Orphans
荒れ果てた廃屋にひっそりと暮らす孤児の兄弟。そこへ紳士風の立派な身なりをした酔っぱらいの男が迷い込み、兄弟は男を閉じ込めて身代金をせしめようとする……。アラン・J・パクラ監督による舞台劇原作のドラマ(日本ではTV公開のみ)。出演はマシュー・モディーンとアルバート・フィニー。

『Lionheart』(1987)
フランシス・フォード・コッポラ製作、フランクリン・J・シャフナー監督による、中世イングランドを舞台にした冒険スペクタクル。主演はエリック・ストルツ、ガブリエル・バーン。音楽はジェリー・ゴールドスミス。

『潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ』(1993)Wrestling Ernest Hemingway
ある夏、海辺の町で出会った老人たちの交流を爽やかに描いた、豪華キャストのヒューマンドラマ。出演はロバート・デュヴァル、リチャード・ハリス、シャーリー・マクレーン、そしてブレイク前のサンドラ・ブロック。監督は『愛は静けさの中に』のランダ・ヘインズ。


そのほか、気になったものをタイトルのみ列挙。こちらもご参考にどうぞ。

『接吻』(1929)The Kiss
『野生の蘭』(1929)Wild Orchids
『店曝らしの天使』(1930)The Shopworn Angel
『暴露戦術』(1930)Paid
「Dogville Shorts」(1930?31)
『The Strange Love of Molly Louvain』(1932)
『人生の高度計』(1933)Christopher Strong
『国境の町』(1935)Bordertown
「Robert Benchley Shorts」(1935?44)
『四人の姉妹』(1938)Four Daughters
『美人は人殺しがお好き』(1938)The Mad Miss Manton
『Fifth Avenue Girl』(1939)
『戦慄のスパイ網』(1939)Confessions of a Nazi Spy
『偉人エーリッヒ博士』(1940)Dr.Ehrich's magic bullet
『人間エヂソン』(1940)Edison The Man
『Out of the fog』(1941)
『いちごブロンド』(1941)The Strawberry Blonde
『大雷雨』(1941)Manpower
『Johnny Eager』(1941)
『I dood it』(1943)
『Broadway rhythm』(1944)
『キスメット』(1950)kismet
『危機の男』(1950)Crisis
『Tall target』(1951)
『血ぬられし欲情』(1952)The Iron Mistress
『This Woman is Dangerous』(1952)
『Give a Girl a Break』(1953)
『A Lion is in the Streets』(1953)
『The Eddie Cantor Story』(1953)
『ボワニー分岐点』(1956)Bhowani junction
『From Hell it Came』(1957)
『悪人の土地』(1958)The Badlanders
『Crime & Punishment USA』(1959)
『ビッグ・サーカス』(1959)Big Circus
『北海の果て』(1960)Ice palace
『Dondi』(1961)
『ギャング紳士録』(1961)The George Raft Story
『奇蹟の天使』(1961)Angel baby
『All Fall Down』(1962)
『ランページ』(1963)Rampage
『シーサイドの男』(1964)My blood runs cold
『ミスタア・パルバー』(1964)Ensign Pulver
『Brainstorm』(1965)
『ザ・スパイ』(1966)The defector
『殺しの逢びき』(1966)An American dream
『今宵かぎりの恋』(1968)Sweet november
『宇宙大征服』(1968)Countdown
『Operation Heartbeat』(1969)
『ツェッペリン』(1970)Zeppelin
『オリンポスの詩』(1970)A dreams of kings
『Earth II』(1971)
『赤い体験/セックス・ジャック』(1972)Cry rape
『SF地球最後の危機』(1972)Genesis II
『大捜査』(1972)They only kill their masters
『続・おもいでの夏』(1973)Class of '44
『Planet earth』(1974)
『さらばハイスクール』(1974)Our Time
『暗黒街の顔役』(1974)Lepke
『フリービーとビーン大乱戦』(1974)Freebie & the Bean
『愛のメダリスト』(1975)Babe
『ドクサベージの大冒険』(1975)Doc Savege The Man of Bronze
『料理長殿、ご用心』(1978)Who's killing the great chefs of Europe?
『Zuma beach』(1978)
『The Fish that Saved Pittsburgh』(1979)
『洞窟探検』(1979)Cave-In!
『危機一髪!恐怖のロープウェイ』(1979)Hanging by a thread
『Fast-walking』(1982)
『Cracking up』(1983)
『私のパパはマフィアの首領〈ドン〉』(1989)Cookie
『Being human』(1993)
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コメント

このアーカイブスの内の屋根の上の赤ちゃん、激怒 料理長殿ご用心が日本で発売されると嬉しいですね。TSUTAYAの発掘良品で取り扱ってくれるように働きかけて下さい。お願いします。

  • 2011/04/08(金) 22:41:03 |
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コメントどうもです。ホント、日本版で出してほしいものばかりですよね。とりあえず個人的最優先事項として『電子頭脳人間』キボンヌ!! とはTSUTAYAの目安箱にでも投書してこようかと思います。

  • 2011/04/22(金) 16:39:55 |
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Under the Rainbow/小人とスパイと「オズの魔法使」

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  • 2011/11/16(水) 23:45:48 |
  • 映画感想 * FRAGILE

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