Simply Dead

映画の感想文。

イザベル・ユペール展@東京都写真美術館

 東京都写真美術館で行われた「イザベル・ユペール展 Woman of Many Faces」の最終日に行って来ました。72人の写真家が撮影した女優イザベル・ユペールのポートレートを厳選し、1973年から2005年までのコレクションを展示。絵画のように美しい写真から、そばかすだらけの肌をノーメイクでさらしたものまで様々。

 ポスターにはリチャード・アヴェドン、ハーブ・リッツ、アンリ=カルティエ・ブレッソン、ジョエル=ピーター・ウィトキンといった著名なアーティストの名前が前面に押し出されてましたが、その辺の作家性の強い人たちは大概「ああ、いつもどおりね」とか「そんな感じね」といった印象で、やっぱり実力派のファッションフォトグラファーたちによる作品の方が目を惹きました。ピーター・リンドバーグ、ユルゲン・テラー、ギイ・ブルダン、パオロ・ロヴェルシといった人たちです。そして、パリの街を活写し続けた名匠、ロベール・ドワノーが捉えた彼女の姿も、若々しい魅力にあふれてました。

▼ピーター・リンドバーグ,2002
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▼ユルゲン・テラー,2001
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▼パオロ・ロヴェルシ,2005
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▼ピーター・リンドバーグ,2002
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▼ロベール・ドワノー,1985
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 他には、鮮烈な色彩と共にリラックスした表情を映したナン・ゴールディンもさすが!という感じだったし、フィリップ・ロルカ・ディコルシアのやたら凝った舞台設定の写真も、デイヴィッド・リンチの映画みたいで笑えました。でも、普通に一番かっこよかったのは、映画『マリーナ』(1991)のポスターに使われた、くわえタバコの写真。

▼ナン・ゴールディン,2005
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▼カリン・ロショール,1990
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 映画女優としての代表作は数あれど、個人的には“クロード・シャブロル監督のミューズ”という印象があります。カンヌ映画祭女優賞を勝ち取った『Violette Noziere』(1978)以来、『主婦マリーがしたこと』(1988)、『ボヴァリー夫人』(1991)、『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇』(1995)、『Rien ne va plus』(1997)、『ココアをありがとう』(2000)の6作品に主演。シャブロルにとっては初めての「共犯者」となった女優、という感があります。『ココアをありがとう』ラストでのエモーショナルな長台詞は、監督と女優の幸福な関係の締めくくりにも思え、とても感動的でした。

 と思ったら、シャブロルの最新作『L'Ivresse du pouvoir』(2006)では再びユペールが主演! ものすごく楽しみ!

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