Simply Dead

映画の感想文。

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『P2』(2007)

『P2』
原題:P2(2007)

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 レイチェル・ニコルズの巨乳。本作を語るうえでは決して避けて通ることを許されない圧倒的存在である。その存在感たるや『地獄の黙示録』(1979)のマーロン・ブランドに匹敵するといっても過言ではない。あまりに巨大すぎて映画自体の意味をも失わせるという点でも共通している。

 美人だが取り立てて特徴のないアダムス扮するヒロインが、OL仕事にいそしむ姿を映し出す映画の序盤では、そのギミック(いや、立派なギミックだと思う)は決して観客に悟られないよう注意深く撮られている。そして、地下駐車場で何者かに襲われたヒロインが気絶から目覚め、鎖に繋がれ下着姿で目覚める時、我々は二重のサプライズに遭遇することになる。その瞬間、本作の製作者たちがこの「駐車場ホラー」などという貧弱なプロットをどうやって映画として成立させようとしたか、にわかに分かり始めるのだ。

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 それはいにしえのハマープロ主義への回帰。クリスマス・イヴの夜には寒すぎる、たわわなワワワ(copyright:滝本誠)が文字どおり画面に豊かなふくらみを与え、娯楽映画のプリミティブな歓びを呼び覚ます。

 だが、しばらくして気付くのは、もはやそのマーロン・ブランド的存在感に気をとられ、かなりストーリーへの集中が困難になっているという事態である。そこに畳み掛けられる(こんな小品にしてはクドすぎるとさえ思える)景気のいいゴアシーンが、観客に適度な覚醒を促すのだ。そこからは「女体における表面張力の危機」と「イケメン基地GUYのアノ手コノ手」の両面で楽しもうという前向きな気持ちになり、どちらかが品薄になってきたら片方の要素に期待するという比較的円満な映画への接し方が成立する。後半、どっちもフェードアウトする瞬間がないことはないが(そうなるともう口がへの字)。

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 まあ観る前の不安よりはずっと楽しめる映画だった。餃子の王将でいうと「天津麺」ぐらいの感じ。でもケータイ拾おうとして爪が剥がれる場面は二重の意味でイヤだった。生理的にダメなのと、お前の指先はトーフかというツッコミと。

・Amazon.co.jp
DVD『P2』


製作/アレクサンドル・アジャ、エリック・フェイグ、グレゴリー・ルヴァスール
監督/フランク・カルフン
原案/アレクサンドル・アジャ、グレゴリー・ルヴァスール
脚本/フランク・カルフン、アレクサンドル・アジャ、グレゴリー・ルヴァスール
撮影/マキシム・アレクサンドル
プロダクションデザイン/オレグ・サヴィツキー
衣装/ルース・セコード
音楽/トマンダンディ
編集/パトリック・マクマーン
出演/レイチェル・ニコルズ、ウェス・ベントリー

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