Simply Dead

映画の感想文。

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『Futurama』 Second Series(1999?2000)

『Futurama』 Second Series(1999?2000)

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 西暦3000年のニューヨークで、宇宙を駆ける運送屋として働くことになった青年フライ。一つ目美女のリーラ、性格の悪いダメロボットのベンダー、遠い子孫のファーンズワース教授など、いちいちキャラの濃い仲間たちに囲まれて、今日もおかしな物語が幕を開ける。『ザ・シンプソンズ』のマット・グレーニングが原案・製作を手がけたSFコメディアニメ『Futurama』の第2シリーズ。相変わらずアイディア豊富なストーリーの連続で、全19話を一気に見せてくれる。

 パイロット版を含む第1シリーズが好評を博し、本格的にシリーズが始動してからは、メインキャラの過去や背景が少しずつ明るみに。恋愛ドラマ要素も色濃くなり、オトナ向けのきわどい描写も増加。もちろんブラックなギャグやバカバカしい遊びも倍増し、フライの肉体損壊描写もエスカレートする(医療技術の進歩した世界だけあって、復元も簡単なのだ)。甲殻類系エイリアンのドクター・ゾイドバーグや、ジャマイカ人会計士のハーミースといったサブキャラをフィーチャーした話も楽しい。中でも面白かったのは、以下の10本。

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「I Second That Emotion」
リーラの可愛がっているペット、ニブラーをトイレに流してしまったベンダー。お仕置きに人間と同じ“感情”をインストールされた彼は、途端に自責の念に駆られ、危険を顧みず下水道へ。慌てて後を追うリーラとフライの前に、地下に棲む異形のミュータントたちが現れる……。人でなしロボット・ベンダーに感情が芽生えるハートウォーミングなエピソード。個性豊かなミュータントたちのキャラ造形も見もの。タイトルはザ・ミラクルズの同名曲から。第2(Second)シリーズ一発めのエピソードで、感情(Emotion)がテーマの話だから、でもある。

「Brannigan Begin Again」
宇宙一サイテーな英雄ザップ・ブラニガン、ついに艦長資格剥奪! 行く当てもなく、流れ流れてプラネット・エクスプレス社に身を寄せたブラニガンと副官のキフは、宇宙配達屋として第二の人生をスタートさせる。が、仕事のキツさに我慢できず、ブラニガンはフライたちを巻き込んで叛乱を企てる……。ハタ迷惑なヒーローのめでたい失墜と、誰も望まない再起を描くエピソード。ハリー・ニルソンの名曲「Everybody's Talkin」に乗せて、路頭に迷うブラニガンたちを映し出す『真夜中のカーボーイ』モンタージュが最高。

「Xmas Story」
未来のXマスはなぜか夜間外出禁止。フライはリーラにプレゼントするために買ったオウムを逃がしてしまい、捕まえようと夕暮れ近い町をさまよう。そこで彼が遭遇したのは、恐怖の殺人ロボットサンタだった! 『Futurama』のクリスマス・エピソードは、凶悪なロボサンタがニューヨークを破壊しまくるというメチャクチャな内容(ついでに子どもの夢も破壊するという事で、フォックスは放映を拒否)。一方で、身寄りのない者同士であるリーラとフライの絆をしみじみ描く、イイ話でもある。ロボサンタの声はジョン・グッドマン。怖すぎ!

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「Why Must I Be A Crustacean in Love?」
最近、ドクター・ゾイドバーグの様子が(普段に増して)おかしい。実は彼の種族は繁殖期に入っていたのだ。ゾイドバーグはフライたちを連れて母星に帰り、恋人を見つけようとする。が、目をつけていた幼馴染みの女性がフライを見そめてしまった! 2人は闘技場で決闘する羽目に……。「医者なのに貧乏」「キモい」「変な臭いがする」等、いいところなしのヤブ医者ゾイドバーグが、母星でもやっぱりモテない君だったことが分かる爆笑エピソード。フライがかなりヒサンな目に遭う話でもある。アニー賞受賞作。

「Put Your Head on My Shoulder」
よりによってレイ・ミランド主演のB級ホラー映画『Mr.オセロマン/2つの顔を持つ男』にオマージュを捧げた一編。エイミーと付き合うようになったフライは、車でデート中に大事故を起こしてしまう。気が付くと、フライの頭部は応急処置としてエイミーの体に縫い付けられていた! タイトルはポール・アンカの同名曲から。

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「How Hermes Requisitioned His Groove Back」
キャリアアップの懸かった大事な監査を前に意気込む会計士ハーミーズ。が、苦労して整理した仕事がベンダーたちのせいで全てオシャカに。一方、監査官の女性はフライのありえないだらしなさに惚れ、強引にデキてしまう……。ハーミーズ失業の危機と鮮やかな復活が描かれる一編。『未来世紀ブラジル』っぽい役所で繰り広げられる終盤のミュージカルシーンは圧巻。タイトルは映画『ステラが恋に落ちて(How Stella Got Her Groove Back)』より。

「Mother's Day」
30世紀の「母の日」は、世界中のロボットがフレンドリーロボット社の社長“ママ”にプレゼントを贈る日のこと。一堂に会したロボット達に、なんとママは武装蜂起を命令! 自らが女王として君臨する新体制を作り出そうとするママに、かつて恋仲だったファーンズワース教授が説得を試みるが……。高齢者同士による濃厚かつリアルなラブシーンが衝撃的。老人の裸体をここまでしっかり描き込んだテレビアニメもないのではないか(ほとんどイヤガラセに近い)。

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「The Problem with Popplers」
リーラたちはとある星で非常に美味な食べ物を発見。地球に持ち帰って“ポプラー”という名で売り出すと、たちまち大ヒット商品に。だがそれは凶暴なオミクロン星人の幼生だった! 怒った彼らは地球に宣戦布告する。宇宙時代の食物連鎖問題を描く、いかにもSFらしい一編。第1シリーズの「When Aliens Attack」にも出てきたオミクロン星人が再び登場。動物保護を訴えるヒッピーを丸呑みしてしまうギャグが痛快。

「War Is The H-Word」
コンビニの割引カード目当てに宇宙軍に入隊したフライとベンダー。さっさと辞めてカードだけせしめようとしたものの、入隊直後に戦争勃発! ブラニガン指揮官の下、厳しい訓練を受けながら激戦地へと送られるバカ2人。リーラは彼らの身を案じ、変装して隊内に潜り込む。『スターシップ・トゥルーパーズ』や『MASH/マッシュ』など、戦争映画のパロディを満載した第2シリーズの最高傑作。クライマックスはロボット爆弾にされてしまったベンダーを助けるべく、手に汗握る救出劇が展開する。

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「The Honking」
叔父の遺産を受け取ることになったベンダーは、不気味な屋敷で一夜を過ごす。あまりの怖さに思わず外へ飛び出した彼は、謎の車にはねられてしまう。それ以来、ベンダーは夜な夜な邪悪な車に変身する体になってしまった! タイトルは『たたり(The Haunting)』のもじりだが、中身はほとんど『狼男アメリカン』や『ザ・カー』のパロディ。『デスレース2000』ギャグもあり。

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 米盤DVDには各話にオーディオコメンタリーが収録されていて、これがまた楽しい。毎回参加している製作のマット・グレーニングとデイヴィッド・コーエンを始め、各話のスタッフや声優陣など、参加メンバーもみんなリラックスした雰囲気で楽しそう。特に、ベンダー役のジョン・ディマジオ、フライ/ファーンズワース/ゾイドバーグなど何役も演じているビリー・ウェストら、声優たちがはしゃいで脱線する瞬間がたまらなくおかしい。つい本編よりもコメンタリー音声の方を再生しがちだ。

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DVD『Futurama』Vol 2(4枚組)



製作総指揮/マット・グレーニング、デイヴィッド・コーエン
スーパーバイジング・ディレクター/リッチ・ムーア、グレッグ・ヴァンゾ
CGディレクター/スコット・ヴァンゾ
音楽/クリストファー・ティン
声の出演/ビリー・ウェスト、ケイティ・セーガル、ジョン・ディマジオ、トレス・マクニール、モーリス・ラマーシュ、フィル・ラマー、ローレン・トム、デイヴィッド・ハーマン、フランク・ウィルカー
ゲスト声優/クローディア・シファー、ジョン・グッドマン、コナン・オブライエン、パーカー・ポージー、アル・ゴア、スティーヴン・ホーキング、サラ・シルヴァーマン、ポーリー・ショア

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