Simply Dead

映画の感想文。

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『旋風レディ! 鉄掌拳』(1973)

『旋風レディ! 鉄掌拳』
原題:鐵掌旋風腿(1973)

LadyWhirlwind_poster.jpg

 これも「アンジェラ・マオ復活祭」で観た、日本未公開の功夫アクション。町を牛耳るヤクザにたった一人で歯向かう男チャン・イーと、彼を姉の仇とつけねらう女武術家アンジェラ・マオが、共に協力して悪を倒すまでを描く。監督は『鬼怒川』(1971)に始まるアンジェラ・マオ主演作を数多く手がけたファン・フェン。韓国ロケによるおそろしくストイックな風景の中、やはり簡潔すぎるお話が展開する。でも全然悪い感じはしなくて、むしろシンプリシティの美しさを感じるぐらいの佳作だった。

 いわゆる「敵対しあう者同士がいつしか手を結ぶ」というパターンなのだけど、アンジェラ・マオ演じるヒロインがわりと最後まで「隙あらば殺す」的な頑固さをみなぎらせていて、甘っちょろい雰囲気にならないのがいい。そう簡単に目的を諦めたりしない問答無用の復讐バーナーという、ちょっと度を越して頑固な役柄を演じさせるとピッタリだ(というか、そういう役しかやってないのか)。どちらかというと男の妻への同情から一緒にヤクザ相手に戦うことになる、この展開がうまい。西部劇チックな男っぽい関係性が保たれていて、変にラブストーリー的な要素が入らないのも好感が持てる。

 映画としてはこの上なくシンプルな作りだが、その中にもトンチキな味があり、なかなか予断を許さない。特に後半、ヤクザ軍団にギタギタにのされたチャン・イーが、さらわれた妻を探して森の中を彷徨っていると、いきなり毒蛇に噛まれた韓国人の老人と出くわし、助けたお礼に太極拳を伝授されるという展開にはクラクラした。完全に嫁のことなど後回し状態で、荒れ寺の境内で『片腕ドラゴン』ライクな特訓が続き、追っ手のヤクザとひと悶着あったりする(最低でも1週間ぐらいは経っていると思われる)。で、「ただいまー!」と帰ってくると、待ちくたびれた妻とアンジェラ・マオが出迎えてくれるのである。自由だなあ、この人。

LadyWhirlwind_Samo_mao.jpg

 敵の一人をサモ・ハン・キンポーが演じており、映画の前半ではアンジェラ・マオと見事な格闘シーンを作り上げている。豪快かつ多彩なやられっぷりが素晴らしい。延々と戦いが続いた後、ヒロインの両手の拳が真っ赤になっているという描写にも感心した(リアルに考えたら当然そうなっているはずだけど、なかなか珍しい描写だと思う)。他にも変なチョンマゲを結った日本人柔道家との対戦シーンなど、見せ場は多い。ただ、打撃音が全部一緒なので、だんだん眠くなってくるのが難点。そういうのが気にならない功夫映画ファンなら、十分楽しめる内容だと思う。

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DVD『旋風レディ! 鉄掌拳』


製作/レイモンド・チョウ
監督/ファン・フェン
出演/アンジェラ・マオ、チャン・イー、サモ・ハン・キンポー
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