Simply Dead

映画の感想文。

『パニック・フライト』(2005)

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『パニック・フライト』
原題:RED EYE(2006)

 ものすごく楽しみにしてたのにビデオスルーにされて、しかも最低な邦題がつけられてますが、傑作です! 監督はウェス・クレイヴン、製作はドリームワークス。主演は『ミーン・ガールズ』(2004)で主役のL・ローハンを完璧に食う存在感を見せた美人女優レイチェル・マクアダムスと、『プルートで朝食を』(2005)の好演も記憶に新しいキリアン・マーフィ。

 一流ホテルのマネージャーとして働くリサは、勤務地マイアミへと戻る深夜便を待つ間、魅力的な男性リップナーと知り合う。偶然にも、彼は機内でも隣の席だった。やがて彼らの乗った飛行機は無事に離陸。そのとき、リップナーはおもむろに自らの正体をリサに告げる。「これから1本の電話を入れてもらう。さもなくば君の父親を殺す」……地上30000フィートの密室で、彼女に課せられた残酷な使命とは!?

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 原題の"RED EYE"とは、深夜から早朝にかけて飛ぶ深夜便のこと。筋運びにまったく無駄のないカール・エルスワースのオリジナル脚本が非常に素晴らしい出来で、それをひたすらタイトに疾走させるクレイヴンの演出ぶりも、つい最近公開された前作『カースト』(2005)の凡庸な仕事とは比べ物にならないキレの良さ。密閉空間をスコープ・サイズで巧みに捉えた撮影を手がけたのは、ウェス・アンダーソン作品でもおなじみのロバート・ヨーマン。
 マクアダムスのスター女優としての品格は、さらに磨きが掛かった感があります。このひと、どんどん綺麗になっていくなー。キリアン・マーフィの知的な悪役ぶりも最高です。ほぼ2人だけで展開する話ですが、サブキャラもいい味だしてます。特にヒロインの同僚役のジェイマ・メイズが可愛い!

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 まず空港で出会った2人が交わす、見知らぬ者同士の対話がとても自然で面白くて、この前半15分で完全に引き込まれます。ここが本作の要です。シナリオの構成も、主役2人の演技も見事。
 やっぱり売り方的に、同傾向の『フライトプラン』(2005)と比較して見られてしまうと思いますが、あの最悪な粗大ゴミを観てる間中、ずっと頭の中でつぶやき続ける羽目になる「Cut the Crap!」というクレームが、この『RED EYE』では全て解決されています。何しろ犯人が正体を現すのが手早い! しかも鮮やか! とにかくテンポよく進むので、85分という短尺ですが、食い足りなさは感じさせません。

 それにしても、たとえ飛行機ものであってもウェス・クレイヴンが映画のクライマックスに選ぶ舞台は、やっぱり××だった……というのが笑えました。必見!


製作/クリス・ベンダー、マリアンヌ・マッダレーナ
監督/ウェス・クレイヴン
脚本/カール・エルスワース
原案/カール・エルスワース、ダン・フース
撮影/ロバート・ヨーマン
編集/パトリック・ルシエ、ステュアート・レヴィ
音楽/マルコ・ベルトラミ
出演/レイチェル・マクアダムス、キリアン・マーフィ、ブライアン・コックス、ジェイマ・メイズ

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