Simply Dead

映画の感想文。

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『The Body Beneath』(1970)

『The Body Beneath』(1970)

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 N.Y.アンダーグラウンド・スプラッタ映画の巨星、アンディ・ミリガン監督作品。現代に生きる吸血鬼を主人公に、ミリガン好みの「血族」というモチーフを絡めたモダンホラーだ。トラッシュマウンテン・ビデオから発売された『アンディ・ミリガンのガストリーワンズ』(1969)のDVDに予告編が収録されていて、面白そうだったので輸入盤で観てみた。

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〈おはなし〉
 フォード神父(ギャヴィン・リード)の正体は、何世紀も生き永らえてきた吸血鬼である。彼は近々開かれる一族の会合に備え、配下の傴僂男や不死者の娘たちを使い、フォードの名を受け継ぐ3人の女を誘拐。その目的は血液の備蓄、晩餐会のメインディッシュ、そして子孫を宿らせる子宮を得るためだ。邪魔者は容赦なく殺す!

 吸血鬼に囚われた恋人スーザン(ジャッキー・スカーヴェリス)を救い出そうと、ポール青年(リッチモンド・ロス)は屋敷に潜入。だが、彼女ともども密室に閉じ込められてしまう。やがて夜が訪れ、吸血鬼たちの宴が始まった……。

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 ロケ地はイギリス。えげつない描写は控え目で、ゴシック的なムードを強調したかったらしく、殺人シーンも省略気味。「もう用済みだから殺っといて」みたいなことを口頭で指示するだけのパターンが多いので、スプラッタ好きの人は拍子抜けするかも。血族というテーマも有効利用しないまま、気が変わったように全員殺してしまうデタラメぶりには唖然とする(でもちゃんとオチはある)。

 しかし、顔を緑色に塗ったアンデッド3人娘や、おなじみ傴僂男など、本作にはキャッチーなキャラクターが豊富に登場。特に3人娘のキャラがよくて、そのまま立っていれば凄く不気味なんだけど、犠牲者を捕える場面でやたら大仰にクロロフォルムの大瓶を持って迫ったりする間抜けさが可愛い(その前の場面では催眠術も使ってたはずだけど……)。嫌ったらしい聖職者をカリカチュアしたような吸血神父のキャラといい、全体に漂うコミカルな雰囲気は捨てがたい。

 前半はちょっと眠いが、中盤でブルータルなショックシーンが畳み掛けられると、「あーこれよこれ」となる。インパクトの瞬間、カメラまで暴力的にぶん回すセンスは何度観ても凄い。神父の横で無愛想な妻が黙々と編み物をしているので、一体何かと思えば、編み棒でメイドの両目をズブリ!というシーンの伏線だったりする。この辺の“工夫”はちょっと常人に真似できない。

 稚拙な映像の作りと、舞台出身の俳優たちによる妙にしっかりした芝居のギャップもまた、ミリガン作品ならでは。主人公の吸血神父がよく喋る普通のおっさんなので迫力も何もないが、演じるギャヴィン・リードは鬱陶しい長台詞もしっかりこなし、間を持たせている。

 クライマックスの吸血鬼一族が勢揃いする宴の場面では、お手製のドレスを着せたエキストラを大量投入。センスはさておき、とりあえず見た目には華やかで幻想的ムード溢れる画を作っている。生臭く殺伐としたセックス&バイオレンスの“ミリガン味”を求めると地味かもしれないが、わりと楽しめる作品。珍しくドリーで回り込んだりするカメラワークもちょっぴりプロっぽくて、なんとなくピート・ウォーカーの映画を思い出した。

・DVD Fantasium
『The Body Beneath』DVD(US盤)


製作・監督・脚本・撮影/アンディ・ミリガン
出演/ギャヴィン・リード、ジャッキー・スカーヴェリス、バーウィック・ケイラー、スーザン・ハード、リッチモンド・ロス

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