Simply Dead

映画の感想文。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

映画秘宝7月号! TRASH-UP!! ミッドナイトFM! シレンとラギ! アジア映画の森!

HIHO_201207_cover.jpg

 またしても告知ですが、今回は量が多いのでサクサクいきます。まず、5/21発売の「映画秘宝 2012年7月号」にて、新作映画レビューを1本担当しました。本日5/19公開の韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』です。これは傑作! 80年代にソウルの女子高で青春時代を過ごした仲良しグループ「サニー」の過去と現在を軽快なタッチで描く友情ドラマで、韓国映画ならではの痛快アクションもいっぱいの感動娯楽作。とてつもなく魅力的な女の子たちのキャラクター描写、演じる女優陣の素晴らしいアンサンブル、カン・ヒョンチョル監督の熟達した語り口で、老若男女関係なく楽しませてくれる秀作です。レビューといっしょに、長谷川町蔵さんによる劇中音楽解説も載っています!

trash-up_vol12_cover.jpg

 次に、ようやく発売が間近に迫った「TRASH-UP!! vol.12」。今回は3つほど記事を担当しました。ひとつめは塚本晋也監督×Cocco主演の衝撃的傑作『KOTOKO』の特集。塚本監督へのロングインタビュー、作品レビュー、そして関連作品ガイドを書いております。個人的には、よほどのことがないかぎり今年ベストワンの位置は揺るがない『KOTOKO』ですが、まだ都内も含め全国各地の劇場で上映中なので、未見の方はぜひ!

 ふたつめは「KMDBで映画を観よう!《中編》」。前号で書いた前編の続きで、韓国の映画データベース「KMDB」と連動する映画配信サイト「Korean Films VOD」で観ることができる注目の作品を、自分の好きな3監督に的を絞って書きました。『帰って来たウェダリ』『傘の中の三人の女』『愛/L'Amour』のイ・ドゥヨン、『0時』『太陽に似ていた少女』『三角の陥穽』のイ・マニ、そして『守節』『馬鹿たちの行進』『ピョンテとヨンジャ』のハ・ギルジョン……いずれの監督も、もっと世界中の映画ファンに注目されてほしい名匠たちです。また、先日オープンしたYouTubeの韓国古典映画無料配信チャンネル「Korean Classic Film Theater」についても、イントロで若干触れました。詳しい紹介は次号「TRASH-UP!! vol.13」で!

 スエ、ユ・ジテが競演した韓国スリラー『ミッドナイトFM』のキム・サンマン監督へのインタビューも掲載されています。元々はポスター制作から映画業界に入り、パク・チャヌク監督の『JSA』美術監督や、チェ・ホ監督の『死生決断』美術監督&音楽監督などを手がけ、バンド活動などもしながら映画監督デビューを飾った多才な経歴なども聞いております。「TRASH-UP!! vol.3」のために韓国取材旅行をした際、現地のインディーレーベル「Beat Ball Records」の取材についていったことがありましたが、なんとキム監督もレーベル創設者のひとりだったとか。異色のキャリアを持つ監督なのに、作るものはわりと普通の娯楽映画であるところが面白いです。

midnight-fm_poster.jpg

 5/26から劇場公開される『ミッドナイトFM』の劇場パンフレットも、ほぼひとりでテキストを担当しました。監督インタビュー、作品解説、レビュー、キャストプロフィールなどを書いています。『生き残るための3つの取引』の刑事役などで注目を集めるタフガイ俳優、マ・ドンソクが挑んだ意外な役柄の意外なハマりっぷりは必見!

shiren-to-ragi.jpg

 そして、5/24~7/2に東京公演が行われる劇団☆新感線・いのうえ歌舞伎の最新作『シレンとラギ』のパンフレットにも寄稿させていただきました。お題は「アサシン映画名場面ベスト5」と「韓国アサシン映画傑作選」。ギンティ小林さん、岩田和明さんと一緒に「出張映画秘宝」的な感じで参加させてもらっています。ものすごくゴージャスでボリュームのあるパンフレットなので、観劇のご記念にぜひ!

asian-films-forest_cover.jpg

  5/31発売の書籍「アジア映画の森──新世紀の映画地図」にも、いくつか寄稿させていただきました。石坂健治さんほか監修のもと、錚々たる執筆陣の中に混じって「韓国ホラー映画史」「香港ニューウェーブの代表作家たち」というコラムのほか、キム・ジウン、ナ・ホンジンの簡単な監督紹介を書いております。自分の原稿はともかく、きっと他の方の原稿は素晴らしいと思うので、ぜひ書店でお手に取っていただけると幸いです。原稿自体はちょっと前に書いたものなので、ゲラチェックの際に「ああ、昔のオレはけっこう面白い文章も書いてたんだな……」と、しみじみ思ったりしました。だから面白いですよ!

 以上、長くなりましたが、よろしくお願いします!
スポンサーサイト

韓国映像資料院×YouTube「Korean Classic Film Theater」オープン!

KCFT_oldest-son_1984.jpg
▲イ・ドゥヨン監督作品『長男/The Oldest Son』(1984) より

 韓国のフィルムセンター「韓国映像資料院」が所蔵する古典的名作映画70本を、YouTubeの専門チャンネルで配信する「Korean Classic Film Theater」が先日めでたくオープン。全作品無料・英語字幕つき・現存素材をノーカット配信(一部HDマスター)という快挙! 動画を観るにはYouTubeアカウント、もしくはGoogleアカウントが必要ですが、そちらも無料で登録できます。

 ラインナップは40~90年代の時代ごとに分かれており、特に韓国映画黄金期といわれる60年代が充実しています。キム・ギヨン(『玄海灘は知っている』『火女』『殺人蝶を追う女』ほか7本)、シン・サンオク(『地獄花』『成春香』『燕山君』ほか6本)、イム・グォンテク(『将軍の息子』『祝祭』ほか4本)といった巨匠たちの作品群は個別にリスト化。ほかにも、イ・ドゥヨン監督の『長男』、チョン・ジヌ監督の『草雨』、イ・ジャンホ監督の『風吹く良き日』といった必見作もセレクトされています。ハ・ギルジョンやチェ・ハウォンの作品が入っていないのは残念ですが、今後のライブラリー追加(あるのかな?)に期待したいところ。

 以下に、現在の配信タイトルを簡単な説明つきで掲載します。観賞の際のご参考にどうぞ。

《1940年代》

KCFT_kokoro-kokyo_1949.jpg
『心の故郷』(1949)
마음의 고향 A Hometown in Heart
監督/ユン・ヨンギュ
出演/ピョン・ギジョン、チェ・ウニ、ユ・ミン
幼くして山寺に預けられた少年と、一人息子をなくした未亡人の交流を、詩情豊かに描いた文芸ドラマ。解放後の朝鮮映画としては最も大きな反響を呼んだ作品といわれている。監督のユン・ヨンギュは、解放前には豊田四郎監督の助監督を務めたこともあり、その後は北朝鮮で映画監督として活躍した。

《1950年代》

KCFT_unmei_1954.jpg
『運命の手』(1954)
운명의 손 The Hand of Destiny
監督/ハン・ヒョンモ
出演/イ・ヒャン、ユン・インジャ、チュ・スンテ
酒場で働きながら北朝鮮のスパイとして暗躍するヒロインが、ある若者と恋に落ち、任務と愛情の間で揺れる。だが、若者の正体は防諜隊の大尉だった……。韓国映画で最初に女スパイを扱い、その悲劇的な愛と葛藤を描いた『シュリ』の原点的作品。韓国映画初のキスシーンが描かれた作品としても有名。

KCFT_widow_1955.jpg
『未亡人』(1955)
미망인 The Widow
監督/パク・ナモク
出演/イ・ミンジャ、タッキュン、チェ・ナムヒョン
戦後、未亡人となった女性の苦境と葛藤を、女性の視点から写実的に描いた作品。韓国初の女性監督パク・ナモクのデビュー作であり、また最後の作品ともなってしまった。現存するフィルムは、残念ながらラスト10分ほどが失われている。

KCFT_yangsan_1955.jpg
『陽山道』(1955)
양산도 Yang san Province
監督/キム・ギヨン
出演/キム・サンファ、チョ・ヨンス、キム・スンホ
鬼才キム・ギヨンの長編2作目となる初期作。同じ村に生まれ、幼い頃から結婚の約束をしていた男女が、村長の息子の横恋慕によって過酷な運命にさらされる。フィルムの一部が欠落した不完全版だが、作品の力強さは十分に伝わってくる。

KCFT_piagol_1955.jpg
『ピアゴル』(1955)
피아골 Piagol
監督/イ・ガンチョン
出演/ノ・ギョンヒ、イ・イェチュン、キム・ジンギュ
休戦後にも智異山に潜伏するパルチザン部隊が、内部分裂を起こしていくさまをダークな群像心理劇としてパワフルに描いた反共ドラマ。ノ・ギョンヒ演じるファム・ファタール的な女性隊員のキャラクターが強烈なインパクトを残す。

KCFT_holiday-seoul_1956.jpg
『ソウルの休日』(1956)
서울의 휴일 Holiday in Seoul
監督/イ・ヨンミン
出演/ノ・ヌンギョル、ヤン・ミヒ、イム・ソンスク
産婦人科医の妻と新聞記者の夫が休日を満喫しようとしていると、夫は殺人事件の取材に駆り出され、妻は記者たちのいたずらで夫が浮気していると信じ込まされる。休日の朝8時から夕方8時までの間に起こる、悲喜こもごもの人間模様を活写したメロドラマ喜劇。監督は『殺人魔』のイ・ヨンミン。

KCFT_yomeiri_1956.jpg
『嫁入りの日』(1956)
시집가는 날 The Wedding Day
監督/イ・ビョンイル
出演/チョ・ミリョン、キム・スンホ
娘を良家に嫁がせることになって鼻高々の父親。だが、土壇場になって相手の足が不自由であるという話を聞き、自分の娘の代わりに小間使いを嫁入りさせようとする。郷土色の強い民俗劇であり、皮肉のきいた風刺劇でもある名作。

KCFT_jiyu-fujin_1956.jpg
『自由夫人』(1956)
자유부인 Madame Freedom
監督/ハン・ヒョンモ
出演/パク・アム、キム・ジョンイム、ノ・ギョンヒ
当時話題を呼んだ新聞連載小説を映画化した大ヒット作。ある大学教授夫人が若い男に惹かれていく姿を通して、女性の性的衝動と葛藤を描いたメロドラマ。今観ればごくおとなしい内容だが、当時はインテリ層から激しい批判を浴び、それが逆に韓国社会の保守性を暴きだした。

KCFT_soukyoku_1956.jpg
『青春双曲線』(1956)
청춘쌍곡선 Hyperbolae of Youth
監督/ハン・ヒョンモ
出演/ファン・へ、チ・ハクチャ、イ・ピンファ
貧しい家庭に育った青年教師と、貿易会社の御曹司として何不自由なく育ったボンボン。思いつきで互いの生活環境を取り替えてみた彼らは、お互いの妹に恋をし、結婚することになる。韓国最初の本格喜劇映画を謳ったヒット作。監督は韓国映画黎明期を支えたヒットメイカーのハン・ヒョンモ。

KCFT_money_1958.jpg
『金』(1958)
돈 The Money
監督/キム・ソドン
出演/キム・スンホ、チェ・ナムヒョン、チェ・ウニ
貧しい現状からの脱却を図りながら転落していく農民一家の悲劇を通して、当時の農村社会の実情を鋭く描いた社会派ドラマ。イタリアのネオリアリスモ映画とも比較された。

KCFT_jiyu-kekkon_1958.jpg
『自由結婚』(1958)
자유결혼 The Love Marriage
監督/イ・ビョンイル
出演/チェ・ウニ、イ・ミンジャ、チョ・ミリョン
ある医学博士の三人娘が、それぞれに紆余曲折を経ながら恋愛結婚を成就させる姿を描いたロマンティックコメディ。当時の若手人気女優トリオの競演が見どころ。

KCFT_shoukaku_1958.jpg
『鐘閣』(1958)
종각 The Bell Tower
監督/ヤン・チュナム
出演/ホ・ジャンガン、ムン・ジョンスク、メン・マンシク
ある鐘作り職人の波乱に富んだ一生を回想形式で描いた文芸ドラマ。主人公が生涯に出会うヒロインたちを、ムン・ジョンスクが1人3役で演じる。

KCFT_jigokuka_1958.jpg
『地獄花』(1958)
지옥화 The Flower in Hell
監督/シン・サンオク
出演/チェ・ウニ、キム・ハク、チョ・ヘウォン
町外れの洋パン村に生きる闇屋の青年と、彼を頼って上京してきた弟、その恋人が織りなす愛と欲望のメロドラマ。犯罪ノワール要素を交え、さらに記録映像を多用したセミドキュメンタリー風の演出で、戦後ソウルの暗部を切り取ったシン・サンオク監督の問題作。

KCFT_namonaki_1959.jpg
『名もなき星』(1959)
이름없는 별들 Nameless Stars
監督/キム・ガンユン
出演/ファン・ヘナム、チョ・ミリョン、チェ・ナムヒョン
日帝時代、植民地政策に対して学生たちが反旗を翻した「光州学生事件」を題材にした歴史ドラマ。光州市民の全面的協力を得て、スケール豊かな画面を作り出している。監督は脚本家出身のキム・ガンユン。

《1960年代》
KCFT_romance-papa_1960.jpg
『ロマンス・パパ』(1960)
로맨스 빠빠 A Romantic Papa
監督/シン・サンオク
出演/キム・ソンホ、チェ・ウニ、ナムグン・ウォン
子供たちからロマンス・パパと呼ばれる保険会社勤めの父親を中心に、仲睦まじい家族のドラマをコミカルに綴った作品。60年代に流行した家族喜劇映画の代表作であり、名匠シン・サンオク監督の手腕が冴える秀作。人気俳優シン・ソンイルの映画デビュー作でもある。

KCFT_pakusan_1960.jpg
『朴さん』(1960)
박서방 Mr. Park
監督/カン・デジン
出演/キム・スンホ、ファン・チョンスン、キム・ジンギュ
かまど修理人として懸命に働きながら男手ひとつで子供たちを育ててきた主人公パクさんと、その息子や娘たちの衝突や葛藤を見つめた典型的ホームドラマ。前時代的な価値観を持つ親が、やがて近代化を受け入れていく過程をメロドラマタッチで描く。日本でもビデオ発売された。

KCFT_drifting_1960.jpg
『漂流島』(1960)
표류도 A drifting Story
監督/クォン・ヨンスン
出演/ムン・ジョンスク、キム・ジンギュ、チェ・ムリョン
私生児として産んだ娘と母親の面倒を見ながら、喫茶店を切り盛りするシングルマザー。世間の冷たい目にさらされながら、既婚者である客の男性と恋に落ち、愛と倫理の間で揺れ動く姿を描いたメロドラマ。

KCFT_tsuchi_1960.jpg
『土』(1960)
흙 Soil
監督/クォン・ヨンスン
出演/キム・ジンギュ、ムン・ジュンスク、チョ・ミリョン
一度は法律家の道を歩みながら、故郷に帰って農村事業に身を捧げる主人公の姿を、日帝時代の過酷な弾圧や、複数のヒロインとの愛憎ドラマを交えながら描く啓蒙映画。

KCFT_5marines_1961.jpg
『5人の海兵』(1961)
5인의 해병 Five Marines
監督/キム・ギドク
出演/シン・ヨンギュン、チェ・ムリョン、ファン・ヘ
のちに『南と北』『裸足の青春』などを手がけるキム・ギドク監督のデビュー作(もちろん『悪い男』のキム・ギドクとは別人)。朝鮮戦争に参戦した海兵隊員たちの姿を描いた戦争ドラマ。

KCFT_nodaji_1961.jpg
『ノダジ』(1961)
노다지 A Bonanza
監督/チョン・チャンファ
出演/キム・スンホ、ファン・ヘ、オム・エンナン
20年かけて金鉱を探し当て、砂金王となった男が、かつて捨てた娘に会うため街に戻ってくる。犯罪ノワールやアクションを得意としたチャン・チョンファ監督による韓国版『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(?)。日本でもビデオ発売された。

KCFT_tominoyume_1961.jpg
『豚の夢』(1961)
돼지꿈 A Dream of Fortune
監督/ハン・ヒョンモ
出演/キム・スンホ、ムン・ジョンスク、ホ・ジャンガン
一攫千金を夢見て詐欺師に騙されてしまう小市民一家の悲劇を、やや冷笑的に描いたファミリードラマ。主人公の息子を演じているのは、子役時代のアン・ソンギ。

KCFT_mafu_1961.jpg
『荷馬車』(1961)
마부 A Coachman
監督/カン・デジン
出演/キム・スンホ、シン・ヨンギュン、ファン・チュンスン
4人の子供たちを男手ひとつで育てる馬夫と、その家族の希望と挫折を描いたメロドラマの名作。名優キム・スンホの代表作であり、韓国映画黄金期を代表する作品でもある。日本でもビデオ発売済。

KCFT_mother-guest_1961.jpg
『離れの客とお母さん』(1961)
사랑방 손님과 어머니 Mother and a Guest
監督/シン・サンオク
出演/チェ・ウニ、チョン・ヨンスン、キム・ジンギュ
幼い子供を抱える未亡人と、下宿人として引っ越してきた青年の淡い恋模様を描いた、シン・サンオク監督の代表作。あどけない子供の視点から大人同士のひそやかな恋を見つめ、小道具の巧みな使い方によって物語を効果的に盛り上げる演出手腕が冴える。アジア映画祭最優秀作品賞など、国内外で数々の賞に輝いた。

KCFT_santo-kacho_1961.jpg
『三等課長』(1961)
삼등과장 A Petty Middle Manager
監督/イ・ボンレ
出演/キム・スンホ、ト・クムボン、ファン・チュンスン
大家族の家長でありながら、会社でも家庭でも威厳を持てない小市民パパの悲哀を描いたサラリーマン家族喜劇。不正がまかりとおる会社組織や戦後社会への批判もこめられた一作。

KCFT_evergreen_1961.jpg
『常緑樹』(1961)
상록수 Evergreen Tree
監督/シン・サンオク
出演/チェ・ウニ、シン・ヨンギュン、ホ・ジャンガン
日帝時代、農村啓蒙運動に身も心も捧げた若い男女の姿を描いた感動作。弾圧によって志半ばにして悲劇的末路を遂げる男女を、チェ・ウニ、シン・ヨンギュンが好演。1978年にはイム・グォンテク監督も同名リメイクを発表した。

KCFT_under-the-sky_1961.jpg
『ソウルの空の下で』(1961)
서울의 지붕밑 Under The Sky of Seoul
監督/イ・ヒョンピョ
出演/キム・スンホ、ホ・ジャンガン、キム・ヒガプ
ソウルの下町に暮らす小市民たちが繰り広げるドタバタ劇の中に、新旧世代の確執と和解を描いたコメディ。キム・スンホ、ホ・ジャンガン、キム・ジンギュら、芸達者たちのアンサンブルが見どころ。

KCFT_shunkou_1961.jpg
『成春香』(1961)
성춘향 Seong Chun-hyang
監督/シン・サンオク
出演/チェ・ウニ、キム・ジンギュ、ホ・ジャンガン
朝鮮古典「春香伝」を、韓国初の本格的カラー・シネマスコープ作品として映画化。公開当時はチェ・ウニ主演&シン・サンオク監督の本作と、キム・ジミ主演&ホン・ソンギ監督の『春香伝』の興行対決というイベントでも話題を呼んだ(結果的には本作の圧勝)。日本でも大映配給で劇場公開された。ビデオ題は『春香伝』。

KCFT_yeonsan_1961.jpg
『燕山君 長恨思母篇』(1961)【HD】
연산군(장한사모편) Prince Yeonsan
監督/シン・サンオク
出演/シン・ヨンギュン、チェ・ウニ、シン・ソンイル
暴君として知られた李氏朝鮮の第10代国王、燕山君の生涯を綴ったスペクタクル史劇の第1作。母の死の真相を知った燕山君が、急速に臣下への信頼を失い、狂った蛮行にのめり込んでいくさまを、カラー・シネマスコープのスケール豊かな映像で描く。翌年、同時に撮影された後編『暴君燕山』が公開され、併せて大ヒットを記録した。

KCFT_gohatsudan_1961.jpg
『誤発弾』(1961)【HD】
오발탄 Aimless Bullet
監督/ユ・ヒョンモク
出演/キム・ジンギュ、チェ・ムリョン、ソ・エジャ
様々な問題を抱えながら出口のない日々を生きる家族の姿を通して、戦争が残した傷跡を生々しく浮き彫りにするユ・ヒョンモク監督の代表作。役者もスタッフも手弁当で参加したインディペンデント映画ながら、韓国映画史に残る傑作として評価されている。現存する唯一のマスターである、英語字幕の焼き付けられた海外上映用プリントをもとに修復したHDマスター版。日本で発売されたビデオより格段に美麗。

KCFT_genkainada_1961.jpg
『玄海灘は知っている』(1961)
현해탄은 알고 있다 The Sea Knows
監督/キム・ギヨン
出演/キム・ウナ、コン・ミドリ、イ・イェチュン
太平洋戦争末期、学徒兵として名古屋に配属された朝鮮人青年アロン(=Alone)は、上官の非道な暴力に耐えながら、そこで日本人女性ヒデコと恋に落ちる。だが、米軍による大空襲で町は破壊され、脱走したアロンは火の海をさまよう……。キム・ギヨン監督が戦時中の日本を舞台に、ある朝鮮人兵卒の苦難をパワフルに描いた傑作。炎を放たれた死体の山から主人公が甦るクライマックスが圧巻!

KCFT_ketsumyaku_1963.jpg
『血脈』(1963)【HD】
혈맥 Kinship
監督/キム・スヨン
出演/キム・スンホ、ファン・チュンスン、シン・ソンイル
北側からの元難民が身を寄せ合う村を舞台に、父母世代と子供世代の対立と葛藤を描いたヒューマンドラマ。結末に訪れる和解のシーンには、復興から近代化に向かう韓国社会の変容も重ね合わされている。

KCFT_hadashi_1964.jpg
『裸足の青春』(1964)【HD】
맨발의 청춘 The Barefoot Young
監督/キム・ギドク
出演/シン・ソンイル、オム・エンナン、イ・イェチュン
青春映画ブームの火付け役となった大ヒット作。若手スター俳優シン・ソンイルとオム・エンナンが、社会的階級差に愛を阻まれる悲運のカップルを演じたメロドラマ。日本映画『泥だらけの純情』の非公式リメイクともいわれている。後年、ペ・ヨンジュン主演でTVドラマ化もされた。

KCFT_hamabe_1965.jpg
『浜辺の村』(1965)【HD】
갯마을 The Seaside Village
監督/キム・スヨン
出演/コ・ウナ、シン・ヨンギュン
南海の小さな漁村を舞台にした文芸ドラマ。新婚の夫を嵐で失ってしまった若い女性が、村の男の強引な求愛にほだされて新たな生活を始めるのだが……。興行的にも批評的にも成功をおさめ、キム・スヨン監督の代表作となった。日本語字幕つきのDVD-BOX「キム・スヨン作品集」にも収録されている。

KCFT_umadoshi_1966.jpg
『午年生まれの嫁』(1966)
말띠신부 Horse-year Bride
監督/キム・ギドク
出演/シン・ソンイル、オム・エンナン、ファン・チョンスン
「午年生まれの女が午年に子作りすると女の子しか産まれない」という迷信を信じて、夫とのセックスを避ける妻たち。それに対して必死の説得を試み、有り余る精力をなんとか消耗させようする夫たちの奮闘を描いた艶笑喜劇。当時の人気女優陣・男優陣のコミカルな競演が見どころ。

KCFT_early-rain_1966.jpg
『草雨』(1966)
초우 Early Rain
監督/チョン・ジヌ
出演/ムン・ヒ、シン・ソンイル、ツイスト・キム
互いに貧しい出自であることを偽り、雨の日だけデートを重ねる若い男女の恋模様をロマンティックに描いた青春ラブストーリー。プロデューサーとしても活躍したチョン・ジヌ監督の初期代表作であり、ヒロインを演じたムン・ヒを一躍スターダムに押し上げたヒット作。

KCFT_yamakaji_1967.jpg
『山火事』(1967)
산불 Flame In The Valley
監督/キム・スヨン
出演/シン・ヨンギュン、チュ・ズンニョ
朝鮮戦争のさなか、人民軍から脱走した男が山奥の村に逃げ込む。そこは男たちが戦場に駆り出され、未亡人しか残っていない村だった。戦時中の閉鎖的空間の中で、人間の性本能とパワーゲームを赤裸々に描いたキム・スヨン監督の力作。

KCFT_nikukutemo_1968.jpg
『憎くてももう一度《第1部》』(1968)
미워도 다시한번 Love Me Once Again
監督/チョン・ソヨン
出演/シン・ヨンギュン、ムン・ヒ、チョン・ゲヒョン
60年代後半からポピュラージャンルとして定着した新派メロドラマの代表作にして大ヒット作。妻帯者との許されぬ恋の末、未婚の母となるヒロインを人気女優ムン・ヒが熱演。本作は三部作の1本目で、チョン・ソヨン監督は2002年にもイ・スンヨン主演でセルフリメイクした。

KCFT_mustache_1968.jpg
『将軍の髭』(1968)
장군의 수염 The General's Mustache
監督/イ・ソング
出演/シン・ソンイル、ユン・ジョンヒ、キム・スンホ
不審死を遂げたカメラマンの身辺調査をする刑事たちは、彼が生前に『将軍の髭』という小説を書いていたことを知る……。ミステリアスな物語構成を用いて、現代人の孤独と疎外というテーマを浮き彫りにする意欲作。劇中にアニメーションを挿入するなど、実験的な演出も注目を集めた。

《1970年代》

KCFT_kajo_1971.jpg
『火女』(1971)【HD】
화녀 Woman of Fire
監督/キム・ギヨン
出演/ユン・ヨジョン、チョン・ゲヒョン、ナムグン・ウォン
キム・ギヨン監督が自らの代表作『下女』(1960)をリメイクした作品。「倒錯的階級闘争」というオリジナル版の物語構造をより戯画的にカリカチュアライズしつつ、70年当時の時代性を反映させ、登場人物の造形も大幅にアレンジ。のちの『火女'82』も含めた「メイド三部作」の中では、本作を最高傑作に推す声も少なくない。登場した瞬間から被虐と薄幸の匂いを振りまくヒロイン、ユン・ヨジョンの存在が圧倒的。

KCFT_midnight_1972.jpg
『0時』(1972)
0시 The Midnight Sun
監督/イ・マニ
出演/ホ・ジャンガン、シン・ソンイル、ユン・ジョンヒ
刑事アクションとホームドラマ、下町人情モノを合わせたような作品。イ・マニ監督が70年代に発表した秀作のひとつ。当時のソウル都市部の情景を切り取った映像も見どころ。作品の感想はこちら

KCFT_tetsujin_1972.jpg
『鉄人』(1972)
철인 An Iron Man(天下第一拳)
監督/チョン・チャンファ
出演/ロー・リエ、ワン・ピン
香港クンフー映画のクラシック『キングボクサー大逆転』の韓国公開版。監督のチョン・チャンファは、名匠イム・グォンテクの師であり、香港映画界に招かれて数々のクンフーアクションや犯罪スリラーを撮り上げた職人監督。彼の香港時代の代表作である本作は、欧米でも人気を博し、Q・タランティーノの『キル・ビル』にも影響を与えている。

KCFT_yeon-ja_1975.jpg
『ヨンジャの全盛時代』(1975)
영자의 전성시대 Yeon-ja's Haydays
監督/キム・ホソン
出演/ヨン・ボクスン、ソン・ジェホ、チェ・ブラム
田舎から都会に出てきた純情娘が、いろいろあって娼婦に転落し、片腕まで失いながら、たくましく生きていく姿を描いた力作ドラマ。社会の底辺に生きる女性のバイタリティを好んで描いたキム・ホソン監督の出世作にして代表作。

KCFT_jigokuiki_1976.jpg
『悪人よ地獄行き急行列車に乗れ』(1976)
악인이여 지옥행 급행열차를 타라 Devil! Take The Train To Hell
監督/パク・ノシク
出演/パク・ノシク、チャン・ドンフィ、アン・ボヨン
人気アクション俳優パク・ノシクが監督・主演をつとめた、荒唐無稽な魅力溢れる犯罪活劇。トンヒョクとイェジは幼い頃に父を殺した日本兵に復讐するべく、スパイの訓練を積む。そして遂に父の仇を見つけるのだが……。2008年、リュ・スンワン監督が本作のタイトルをそのまま流用し、70年代韓国アクションへのオマージュ作品『史上最強スパイ Mr.タチマワリ ~爆笑世界珍道中~(原題:タチマワ・リー 悪人よ地獄行き急行列車に乗れ!)』を発表した。

KCFT_iodo_1977.jpg
『異魚島』(1977)
이어도 I-eoh Island (I-eodo)
監督/キム・ギヨン
出演/イ・ファシ、キム・ジョンチョル、パク・チュンジャ
観光ホテル建設のため、とある島を訪れた男が、そこで出会った若く妖艶な女性とただならぬ関係に陥っていく……。文明から隔絶された孤島を舞台に、プリミティブな人間の性、韓国古来のシャーマニズム、生と死のあわいを禍々しくもパワフルに描いた、キム・ギヨン監督の70年代における代表作。日本語字幕つきのDVD-BOX「キム・ギヨン作品集」にも収録されている(現在廃盤)。

KCFT_killer-butterfly_1978.jpg
『殺人蝶を追う女』(1978)
살인나비를 쫓는 여자 A Woman After a Killer Butterfly
監督/キム・ギヨン
出演/キム・ジョンチョル、キム・ジャオク、ナムグン・ウォン
異才キム・ギヨンのフィルモグラフィーの中でも特に奇怪かつ難解な内容で知られる怪作。とにかく支離滅裂かつ台詞量も膨大な映画なので、英語字幕つきで観られるようになって本当にうれしい。作品の感想はこちら

《1980年代》

KCFT_kaze-fuku_1980.jpg
『風吹く良き日』(1980)【HD】
바람불어 좋은날 Good Windy Day
監督/イ・ジャンホ
出演/イ・ヨンホ、アン・ソンギ、キム・ソンチャン
ソウルに暮らす3人の貧乏青年たちのうだつの上がらない日々を、瑞々しい語り口で描きだしたイ・ジャンホ監督の傑作。韓国ニューウェーブの先鞭をつけた作品としても高く評価されている。先頃、日本でもリバイバル上映され、好評を博した。

KCFT_cuckoo_1980.jpg
『カッコーの啼く夜/別離(カッコーも夜に鳴くのか)』(1980)
뻐꾸기도 밤에 우는가 Does Cuckoo Cry at Night
監督/チョン・ジヌ
出演/チョン・ユニ、イ・デグン
人里離れた森の中で、炭焼で生計を立てる男と、彼の妻となる美しい女。人間のプリミティブな生を牧歌的かつ叙情的に描いた、チョン・ジヌ監督の代表作。その年の大鐘賞(韓国のアカデミー賞)では、優秀作品賞、主演男優・女優賞などを総ナメ。日本でも東映ビデオから『カッコーの啼く夜/別離』の題でビデオ発売された。

KCFT_ball-shot_1981.jpg
『小人が打ち上げた小さなボール』(1981)
난장이가 쏘아올린 작은공 The Ball Shot by A Midget
監督/イ・ウォンセ
出演/チョン・ヤンジャ、アン・ソンギ、クム・ボラ
小人の父とその家族は塩田で生計を立てているが、海水汚染のため強引な立ち退きを迫られることになる。近代化の過程で社会から疎外され、どん詰まりの日常を送る下層階級の家族の肖像を写実的に描いたリアリズム映画。製作当時は、当局の検閲によって大幅な修正を余儀なくされた。

KCFT_parrot_1981.jpg
『愛の望郷/激流を越えて(オウムからだで鳴いた)』(1981)
앵무새 몸으로 울었다 Parrot Cries with Its Body
監督/チョン・ジヌ
出演/チョン・ユニ、チェ・ユンソク、ファン・ヘ
山の中で育った兄と妹は、いつしか互いに愛し合うようになるが、怒った父親によって引き離される。しかし、実はふたりは血の繋がっていない義理の兄妹だった……。チョン・ジヌ監督が前作『カッコーの鳴く夜/別離』に続いて、美しい自然を背景にプリミティブな愛を描いたラブストーリー。これも東映ビデオからソフトが発売されたが、現在は希少品となっている。

KCFT_kobang_1982.jpg
『コバン村の人々』(1982)
꼬방동네 사람들 People of Ko-bang Neighborhood
監督/ぺ・チャンホ
出演/キム・ボヨン、アン・ソンギ、キム・ヒラ
当時29歳だったペ・チャンホ監督のデビュー作。コバン村と呼ばれる貧民街に暮らす人々の群像模様を、リアルかつ繊細な語り口で綴る。主演女優キム・ボヨンの熱演も高く評価された。

KCFT_kajo82_1982.jpg
『火女'82』(1982)
화녀 82 The Woman of Fire 82
監督/キム・ギヨン
出演/ナ・ヨンヒ、キム・ジミ、チョン・ムソン
60年の『下女』、71年の『火女』に続いて、同じストーリーを映画化したキム・ギヨン後期の傑作。今回は中流家庭に破壊と混乱をもたらすメイドとともに、女性実業家として自立していながら経済力のない夫を支え続ける妻の心情にもスポットがあてられている。作品の感想はこちら

KCFT_itoguruma_1983.jpg
『女人残酷史/糸車よ糸車よ(糸をつむぐ女)』(1983)
여인잔혹사 물레야 물레야 Spinning the tales of Cruelty Towards Women
監督/イ・ドゥヨン
出演/ウォン・ミギョン、シン・イルリョン、ムン・ジュンスク
李朝時代、男性優位社会に翻弄され続けるヒロインの不条理な悲劇を描いた女性ドラマの秀作。国内外の映画祭で多数の賞を獲得した。日本でも『糸をつむぐ女』のタイトルでビデオ発売されたが、現在は超レアアイテム。

KCFT_nikushoku_1984.jpg
『肉食動物』(1984)
육식동물 Carnivorous Animal
監督/キム・ギヨン
出演/キム・スンギョム、ノ・ギョンシン、チュン・ジェスン
キム・ギヨン監督が倒錯した不倫愛を皮肉たっぷりに描いたドラマ。絶頂期の力強さはないものの、アメ玉を敷き詰めたアクリル板の上で濡れ場が展開したりする、異様な映像感覚は健在。日本でもかつてビデオ発売されていたが、配信版はそれより20分長い完全版。

KCFT_oldest-son_1984_2.jpg
『長男』(1984)
장남 The Oldest Son
監督/イ・ドゥヨン
出演/シン・ソンイル、テ・ヒョンシル、ファン・チョンスン
年老いた父母を田舎から呼び寄せ、ソウル郊外に一軒家を建ててプレゼントしようとする長男。しかし、家族は様々な問題を抱えていた……。時代の変化に伴い、昔ながらの「家族」のあり方がもはや成立しなくなった現実を、時に残酷なまでに客観的に見つめた韓国版『東京物語』ともいうべき傑作。イ・ドゥヨン監督の最高作のひとつであり、ベテラン俳優陣が一堂に会したアンサンブルも見もの。

KCFT_kuwanoha_1985.jpg
『桑の葉』(1985)
뽕 Mulberry
監督/イ・ドゥヨン
出演/イ・ミスク、イ・デグン、イ・ムジョン
コリアン・エロス・ブームの火付け役となった、イ・ドゥヨン監督による艶笑喜劇の快作。日帝時代のとある僻村を舞台に、体を張って生計を立てる女性の生きざまを、大らかなユーモアをもって描く。日本でも劇場公開されヒットを記録し、レンタルビデオ店の洋ピンコーナーに韓国エロスものの山を築いた。DVDもあり。

KCFT_wu-dong_1985.jpg
『哀恋妃(於宇同)』(1985)
어우동 Eoh Wu-Dong
監督/イ・ジャンホ
出演/イ・ボヒ、アン・ソンギ
男尊女卑思想がはびこる李朝時代に生まれ、波乱の人生を送った妓生・於宇同(オウドン)の物語を描いたエロティック時代劇。イ・ジャンホ監督は名だたる女優陣をさしおいて新進女優イ・ボヒを主役に抜擢し、その魅力を見事に引き出した。日本では『哀恋妃』のタイトルでビデオ公開。

KCFT_jin-ie_1986.jpg
『黄真伊』(1986)
황진이 Hwang Jin-ie
監督/ぺ・チャンホ
出演/チャン・ミヒ、アン・ソンギ、シン・イルリョン
類い稀な美貌と才能で男たちを魅了した伝説の妓生・黄真伊(ファン・ジニ)の半生を描いた文芸作品。溝口健二に多大な影響を受けたぺ・チャンホ監督の意欲的な演出がみなぎる力作だが、公開当時は主演女優チャン・ミヒの大胆艶技を期待した観客にそっぽを向かれ、わずか1週間で上映が打ち切られた。

KCFT_joyful-days_1987.jpg
『すばらしき我が青春の日々』(1987)
기쁜 우리 젊은 날 Our Joyful Young Days
監督/ぺ・チャンホ
出演/アン・ソンギ、ファン・シネ、チェ・ブラム
大学の演劇公演を通じて出会った男と女の愛と別れ、そして再会を描いた、ペ・チャンホ監督&アン・ソンギ主演コンビのラブストーリー。80年代ソウルの情景を切り取った風俗描写、洗練されたカメラワークも見どころ。

KCFT_gagman_1988.jpg
『ギャグマン』(1988)
개그맨 Gagman
監督/イ・ミョンセ
出演/アン・ソンギ、ファン・シネ、ぺ・チャンホ
映像派イ・ミョンセ監督のデビュー作。天才映画監督を自負する三流コメディアン、俳優を夢見る床屋、無為徒食の女の3人が織り成すドラマを通して、虚構と現実を実験的話法で交錯させる意欲作。

KCFT_chil-man_1988.jpg
『チルスとマンス』(1988)
칠수와 만수 Chil-su and Man-su
監督/パク・クァンス
出演/アン・ソンギ、パク・チュンフン
高層ビルの看板描きの仕事をしている青年チルスは、ある日、仕事中に酒を飲んで日頃の鬱憤を叫び始める。先輩のマンスがそれを止めるが、地上では彼らが投身自殺するのではと騒動が巻き起こる……。民主化を前にした韓国の若者たちの叫びをいきいきと描いた、パク・クァンス監督のデビュー作。主演のパク・チュンフンとアン・ソンギは、90年代以降も『トゥー・コップス』や『ラジオスター』といった作品でも共演している名コンビ。


《1990年代》

KCFT_owareshi_1990.jpg
『追われし者の挽歌(彼らも我らのように)』(1990)
그들도 우리처럼 Black Republic
監督/パク・クァンス
出演/ムン・ソングン、パク・チュンフン、シム・ヘジン
デモの先導者として当局に追われ、炭坑に身を隠したインテリ大学生が、労働者階級社会の現実に直面し、苦悩する。水墨画を思わせる美しいトーンで灰色の炭坑町を映しながら、現代韓国社会の葛藤と断絶、知識階級の無力を描いた社会派ドラマ。

KCFT_shogun_1990.jpg
『将軍の息子』(1990)
장군의 아들 The General's Son
監督/イム・グォンテク
出演/パク・サンミン、シン・ヒョンジュン、イ・イルジェ
日帝時代に全国の侠客を束ねる組織のドンとなり、独立闘争の中心人物として活躍した金斗漢(キム・ドゥハン)の人生を、イム・グォンテク監督が娯楽性豊かに描いた大ヒット作。続編2本も製作され、日本でも劇場公開された。

KCFT_wakaki-hi_1990.jpg
『若き日の肖像』(1990)
젊은 날의 초상 Portrait of The Days of Youth
監督/クァク・チギュン
出演/チュン・ボソク、イ・ヘスク、ぺ・ジョンオク
『冬の旅人』のクァク・チギュン監督による青春メロドラマ。高校時代に初恋の女性が担任教師と不倫関係にあったことを知って以来、人生の様々な局面で愛と喪失を経験していく青年の彷徨を描く。

KCFT_keibajo_1991.jpg
『競馬場へ行く道』(1991)
경마장 가는 길 The road to race track
監督/チャン・ソヌ
出演/カン・スヨン、ムン・ソングン、キム・ボヨン
異才チャン・ソヌ監督が挑戦的手法で韓国社会のメンタリティを批判した作品。あるインテリ層の男女が繰り広げる不毛な愛憎関係を通して、現代韓国の二重性と俗物性を喝破する。

KCFT_marriage_1992.jpg
『結婚物語』(1992)
결혼이야기 The Marriage Life
監督/キム・ウィソク
出演/チェ・ミンス、シム・ヒェジン
新婚生活を通して現実に目覚める男女の姿を活写したロマンティックコメディ。観客重視の新しいタイプの韓国映画として注目され、大ヒットを記録した。

KCFT_sopyonje_1993.jpg
『風の丘を越えて/西便制』(1993)
서편제 Sopyonje
監督/イム・グォンテク
出演/キム・ミョンゴン、オ・チョンへ、キム・ギュチュル
朝鮮古来の伝統芸能パンソリを受け継ぐ旅芸人一家の絆を描いた、イム・グォンテク監督の大ヒット作。数々の映画賞を獲得し、日本でも劇場公開。DVDもリリースされたが、現在は廃盤。

KCFT_rosy-life_1994.jpg
『バラ色の人生』(1994)
장미빛 인생 Rosy Life
監督/キム・ホンジュン
出演/チェ・ミョンギル、チェ・ジェスン、チャ・グァンス
とある貸し漫画屋に出入りする人々の姿を通して、80年代という時代の悲しみをさりげなく浮き彫りにする異色の社会派ドラマ。監督のキム・ホンジョンは、その後プチョン国際ファンタスティック映画祭の委員長などを務めている。

KCFT_tae-baek_1994.jpg
『太白山脈』(1994)
태백산맥 The Tae Baek Mountains
監督/イム・グォンテク
出演/アン・ソンギ、キム・ミュンゴン、キム・ガプス
日本の植民地支配から解放されたあと、右翼と左翼の対立から血みどろの内戦へと至る悲劇を、巨匠イム・グォンテクが描いた渾身の力作。南北分断を招いた解放後の混乱を鋭く見つめ、高く評価された。日本でも劇場公開・ソフト化済み。

KCFT_buta-ido_1996.jpg
『豚が井戸に落ちた日』(1996)
돼지가 우물에 빠진 날 The day a pig fell into a well
監督/ホン・サンス
出演/キム・ユソン、パク・ジンスン、チョ・ウンスク
売れない小説家の主人公を中心に、複数の男女のドラマをオムニバス風に描いた作品。ホン・サンス監督のデビュー作にして不穏な不気味さを湛える問題作。日本でも劇場公開され、ビデオ化もされたが、DVDは未発売。

KCFT_festival_1996.jpg
『祝祭』(1996)
축제 Festival
監督/イム・グォンテク
出演/アン・ソンギ、オ・ジョンへ、ハン・ウンジン
老母の死をきっかけに故郷へ戻ってきた中年作家の視点を通して、韓国の伝統的な葬儀の場で起きる群像模様を描いた、イム・グォンテク監督の秀作。日本でも劇場公開・ソフト化された。

 ・・・というわけで、今のところはタイトルしかチェックできていませんが、実際に作品を観た感想なりレビューなりは「TRASH-UP!!」などで書いていければと思います。なお、上記の全作品は「Korean Film VOD」でも配信されており、そちらも無料で視聴できます(ただし無字幕)。

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。