Simply Dead

映画の感想文。

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欲しいDVDリスト・国内編[2010.6]

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最近は仕事も忙しいし「ワーナーアーカイブコレクション」の凄まじいラインナップにも目を奪われるしで国内盤をチェックする暇が全然ない、欲しいものリスト・国内編のお時間です。随分とさぼってしまったので、このままやめちゃおうかと思ったんですが、6月はあんまり欲しいものがなくて楽に書けると思ったので続けます。とはいえ『拳銃の報酬』初リリースはマジヤバイし、傑作『あなたは遠いところに』の日本版リリースも超めでたいんで夜露死苦。各商品タイトルのリンク先は、Amazon.co.jp

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●発売中
『ダンプねえちゃんとホルモン大王』(2008)
藤原章監督の傑作が、特典満載で早くもDVD化。繰り返し観るたびに愛おしさが増してくる、珠玉のエンタテインメント。ああ、またスクリーンで観たい!(結局、再上映には行けませんでした……スミマセン)。特典のオーディオコメンタリーも、しっかり藤原監督タッチの編集が施されていて楽しい。感想はこちら。(アップリンク)

『エレクション?死の報復?』(2006)
ジョニー・トー先生の黒社会2部作の後編がようやくリリース。実にめでたい。まあ、個人的には第1作の劇場公開時に、ガマンできなくて輸入盤で観ちゃってるんだけど……。感想はこちら。(ファインフィルムズ)

『スリ(文雀)』(2008)
ジョニー・トー先生の愛すべき小品がようやくリリース。ひたすらキュート、そしてお洒落。その面では『イエスタデイ、ワンスモア』を超えてると思う。こっちもガマンできず輸入盤で観てレビュー済み。(ファインフィルムズ)

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『恋するポルノ・グラフィティ』(2008)
ケヴィン・スミス監督の新作がDVDスルーで登場。アメリカでは人気者のセス・ローゲンとエリザベス・バンクスを主演に迎え、金策のためにポルノ映画製作に乗り出すボンクラ男女のドタバタを描く。まだ観てないんで楽しみ。つか『クラークス2』はいつ日本でちゃんと観られるの!?(ケンメディア)

『ファンボーイズ』(2009)
決して上出来な映画とは言えないけれども、あまりにも見覚えのある女医さんが出てきたところで号泣。ええそうですとも、ぼくもそっち側の人間ですとも。ケヴィン・スミス&ジェイソン・ミューズの特別出演にも笑った。(ケンメディア)

『イングロリアス・バスターズ』(2009)
映像特典の多いBlu-rayも発売中。とにかくクリストフ・ヴァルツが最高すぎる。メラニー・ロランの美しさ、ダイアン・クルーガーのふてぶてしさ、イーライ・ロスの野卑な迫力も素晴らしかった。マーロン・ブランドの物真似だけしてるブラッド・ピットはどうでもいい。冒頭の農家の場面もいいけど、地下酒場のくだりもタランティーノらしい演劇的緊張感に満ちた名場面だった。(ジェネオン・ユニバーサル)

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『かいじゅうたちのいるところ』Blu-ray&DVDセット(2009)
スパイク・ジョーンズ、畢生の秀作。やっぱりこれは映画館で最初に出会わなくてはいけない作品だと思う。感想はこちら。Blu-ray+DVDの2枚仕様。(ワーナーホームビデオ)

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVANGELION:2.22 YOU CAN (NOT) ADVANCE.』(2009)
最初に観た時の楽しさったらなかったけど、2回目に観た時は正直悩んでしまって、でも家で観るぶんにはやっぱり楽しくてしょうがないんだろうなあ……って悩んでるうちに在庫がない! Blu-rayも発売中。(キングレコード)

『アンナと過ごした4日間』(2008)
近所に住む看護婦に片想いを寄せる中年男が、愛ゆえにとった行動とは? ポーランド出身の鬼才、イエジー・スコリモフスキならではの卓抜した奇想と演出力が冴えるラブストーリー。監督の初期作品がスクリーン上映される特集「イエジー・スコリモフスキ60年代傑作選」、2冊の研究書「イエジー・スコリモフスキ〈紀伊國屋映画叢書1〉」「エッセンス・オブ・スコリモフスキ」も要チェック。(紀伊國屋書店)

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●2010.6.2発売
『あなたは遠いところに』(2008)
イ・ジュニク監督の“音楽映画三部作”ラストを飾る傑作。愛のない結婚をした女性が、何も言わずベトナムへ出征してしまった夫のあとを追い、慰問バンドの歌手として戦地に飛び込む。シンプルながら深みのあるストーリー、ヒロイン役のスエの熱演、ベトナム戦争当時の光景を再現したビジュアルなど、韓国映画の力を随所に感じさせてくれる。感想はこちら。(エスピーオー)

『天使の眼、野獣の街』(2007)
ジョニー・トーがプロデュースを手がけ、脚本家ヤウ・ナイホイが長編監督デビューを飾った犯罪捜査ドラマの佳作。やや流行の映像スタイルに乗りすぎな感はあるが、リアリティ重視の渋い作りは好ましく、トー作品の常連俳優も数多く登場して飽きさせない。感想はこちら。(ジェネオン・ユニバーサル)

『わたしのお医者さま』デジタル・リマスター版(1955)
ブリジット・バルドーとダーク・ボガードが共演したラブコメディ。南米の港町を舞台に、新米船医とキャバレー歌手の恋模様を描く。監督は『キッスは殺しのサイン』などを手がけたイギリスの職人監督ラルフ・トーマス。『ラストエンペラー』の製作者ジェレミー・トーマスの父親でもある。(エスピーオー)

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●2010.6.4発売
『赤い靴』(2005)
セクシー女優、キム・ヘスが主演したスタイリッシュ・ホラー。駅に置かれた赤い靴が気になり、思わず持ち帰ってしまったヒロインが、身の毛もよだつ恐怖に襲われる。(ファインフィルムズ)

『アカシア』(2003)
韓国ホラーの歴史を変えたヒット作『囁く廊下/女校怪談』で監督をつとめたパク・キヒョンの長編第3作。施設から養子をもらった夫婦の身に起こる恐怖体験を描く。(ファインフィルムズ)

『ミッシング 消された記憶』(2007)
3歳の娘が失踪して以来、失意の人生を送っていたジュリア。16年後、彼女の前に娘の面影を持った女性ルイーズが現れる……。シガーニー・ウィーヴァー主演のサスペンスドラマ。(ファインフィルムズ)

『オックスフォード連続殺人』(2008)
ギジェルモ・マルティネスの本格ミステリー小説を、アレックス・デ・ラ・イグレシア監督、イライジャ・ウッド&ジョン・ハート主演という豪華な顔ぶれで映画化。オックスフォード大学にやってきた留学生マーティンと、世界的数学者セルダム教授が、知力を駆使して連続殺人事件の謎に挑む。(ファインフィルムズ)

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●2010.6.9発売
『3000キロの罠』(1971)
俳優・田宮二郎が設立したプロダクション「田宮企画」の第1回作品。謎の陰謀に巻き込まれた青年社長が、日本全国をギャランGTOで駆けぬけるアクションロードムービー。監督は『100発100中』の福田純。前田憲男によるジャジーな音楽もクール。同じく田宮二郎主演のサスペンス『動脈列島』も同時発売。(キングレコード)

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●2010.6.11発売
『ダブルフェイス 秘めた女』(2009)
ソフィー・マルソーとモニカ・ベルッチが2人1役を演じる不条理スリラー。家族と幸福に暮らしていた女流作家が、あるとき周囲の小さな異変に気づき、やがてその変化は彼女の容姿にまで及んでいく……。監督はフランソワ・オゾン作品の脚本や『イン・マイ・スキン』などを手がけたマリナ・ドゥ・ヴァン。(パラマウント)

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●2010.6.25発売
『妻三人 狂乱の夜』(1972)
日活ロマンポルノの初期アイドル、二條朱美・原英美・田中真理が共演した愛欲のサスペンスドラマ。医学博士の妻の座をめぐって繰り広げられる誘惑と裏切りのゲームが描かれる。監督は『花芯の刺青 熟れた壺』の鬼才・小沼勝。(ハピネット)

『誰がため』(2008)
ナチス占領下のコペンハーゲンで、レジスタンスの闘士として活躍した実在の人物フラメンとシトロン。大義の名のもとに非情な殺人者へと変貌していく男たちの葛藤を描いた、デンマーク版『影の軍隊』。マッツ・ミケルセン、トゥーレ・リントハートの力演が素晴らしい。(ジーダス)

『海角七号 ─君想う、国境の南─』(2008)
台湾映画史上歴代1位の大ヒットを記録した感動作。田舎で郵便配達のバイトをしていた青年が、60年前に書かれた“海角七号”宛の手紙を見つけたことから、日本と台湾の過去と現在を繋ぐ物語が浮き彫りになっていく。(マクザム)

『無邪気な悪魔におもちゃが8つ』(1974)
感化院からの護送途中に逃げ出した5人の子供たちが、大人たちを次々と血祭りに上げていくチャイルド・ホラー。無邪気な子供たちによる多彩な殺害方法のバリエーションが見どころ。低価格で初DVD化。(シービー)

『金星怪獣の襲撃』(1968)
旧ソ連のSF映画『火を噴く惑星』をロジャー・コーマンが買い取り、当時丁稚のピーター・ボグダノヴィッチに改作させた低予算映画。セクシーな金星美女軍団のリーダーを演じるのは、人気グラマー女優のメイミー・ヴァン・ドーレン。同じ映画をフランシス・フォード・コッポラが再編集した『原始惑星への旅』も発売中。(シービー)

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●2010.6.26発売
『バグダッド・カフェ〈ニュー・ディレクターズ・カット版〉』Blu-ray(1987-2008)
現在開催中の第三回爆音映画祭でも上映されるパーシー・アドロン監督の代表作が、Blu-ray Discで登場。製作から20年を経て監督自ら再編集し、さらに色調整・構図のトリミングまでやり直した〈ニュー・ディレクターズ・カット〉版を収録。(紀伊國屋書店)

『拳銃の報酬』(1959)
刑務所上がりの元警官バーグは生活費ほしさに銀行強盗を計画する。が、仲間に引き入れた前科者スレイターと、黒人のクラブ歌手ジョニーの間に諍いが起こり、やがてそれは取り返しのつかない悲劇を招く……。人種間の緊張をモチーフにした犯罪アクション。人気歌手のハリー・ベラフォンテと、名優ロバート・ライアンが共演し、ロバート・ワイズ監督がメガホンをとった。待望の国内初ソフト化。(紀伊國屋書店)

『悪徳』(1955)
ハリウッドスターとして活躍する俳優のチャーリーは、通俗的な映画ばかり押しつけてくるスタジオにうんざりし、契約を打ち切ろうとするのだが……。腐敗した映画産業の闇を暴いた、ロバート・アルドリッチ監督の初期傑作。主演はジャック・パランス、アイダ・ルピノ。(紀伊國屋書店)

『シベールの日曜日』HDニューマスター版(1962)
インドシナ戦争で受けた心の傷に苦しむ青年ピエールと、寄宿学校に入るために街を訪れた少女フランソワーズ。ふたりは日曜日がくるたびに会うようになり、互いの孤独な心を癒し合うが……。カルト的な人気を誇る名作がHDニューマスター版で待望のリリース。(紀伊國屋書店)

『テキサス』特別版(1966)
アラン・ドロンとディーン・マーティンが共演したコメディ西部劇が初ソフト化。無実の罪を着せられたメキシコの青年貴族が、逃亡先のテキサスでまたもやトラブルに巻き込まれる。日本語吹き替え音声も収録。(紀伊國屋書店)

『夜行列車』(1959)
ポーランドの鬼才、イエジー・カワレロウィッチによる群像劇。首都ワルシャワからバルチック沿岸へ向かう夜行列車を舞台に、様々な乗客たちの人生が交錯する。そこに、殺人犯が列車内に紛れ込んだという知らせが……。初DVD化。(紀伊國屋書店)


<2010年7月以降リリースの注目タイトル>

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●2010.7.2発売
『Dr.パルナサスの鏡』プレミアム・エディション(ジェネオンユニバーサル)
『Dr.パルナサスの鏡』通常版(ジェネオンユニバーサル)
『Dr.パルナサスの鏡』Blu-ray(ジェネオンユニバーサル)
『過速スキャンダル』プレミアム・エディション(ジェネオンユニバーサル)
『(500)日のサマー』(20世紀フォックス)
『(500)日のサマー』(20世紀フォックス)
『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』ヘア無修正デジタル・リマスター版(アルバトロス)
『レクイエム』(ファインフィルムズ)
『流されて…』デジタル・リマスター版(エスピーオー)
『ソウル・メン』(ケンメディア)

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●2010.7.7発売
『マッハ!弐』(ポニーキャニオン)
『抱擁のかけら』(松竹)

●2010.7.9発売
『ヴィクトリア女王 世紀の愛』(ハピネット)

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●2010.7.14発売
『バッド・ルーテナント』(ワーナーホームビデオ)
『インビクタス/負けざる者たち』Blu-ray&DVDセット(ワーナーホームビデオ)
『ディフェンドー 闇の仕事人』(ソニーピクチャーズ)

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●2010.7.21発売
『脳内ニューヨーク』(ポニーキャニオン)
『まむしの兄弟 傷害恐喝十八犯』(東映)
『まむしの兄弟 刑務所暮し四年半』(東映)
『まむしの兄弟 恐喝三億円』(東映)
『まむしの兄弟 二人合わせて30犯』(東映)
『フリクリ』FLCL Blu-ray Box(キングレコード)

●2010.7.22発売
『アンボーン』(ジェネオン・ユニバーサル)
『ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト ─鮮血の美学─』(ジェネオン・ユニバーサル)

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●2010.7.23発売
『渇き』(角川映画)
『浮浪雲』(東宝)
『狙撃』(東宝)
『弾痕』(東宝)
『パーフェクト・ゲッタウェイ』(東宝)
『パーフェクト・ゲッタウェイ』Blu-ray(東宝)
『ケース39』スペシャル・コレクターズ・エディション(パラマウント)
『続・夕陽のガンマン』Blu-ray(20世紀フォックス)
『ナチス・クローン(The Lucifer Complex)』(フォワード)
『マイマイ新子と千年の魔法』(エイベックス)

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●2010.7.24発売
『アニエスの浜辺』(紀伊國屋書店)
『太陽が知っている』HDニューマスター版(紀伊國屋書店)
『精神』(紀伊國屋書店)
『マンハッタンの二人の男』(紀伊國屋書店)※低価格再発売
『ザッツ・ザ・ウェイ・オブ・ザ・ワールド』(紀伊國屋書店)※低価格再発売
『フープ・ドリームス』(紀伊國屋書店)※低価格再発売

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●2010.7.28発売
『クリスティーン』コレクターズ・エディション(ソニーピクチャーズ)※低価格再発売
『ノトーリアス B.I.G.』特別編(20世紀フォックス)

●2010.7.30発売
『ソフィー・マルソー 恋にくちづけ』(ポニーキャニオン)
『禁断のインモラル』(ポニーキャニオン)

●2010.8.4発売
『デューン 砂の惑星』HDリマスター版(アルバトロス)
『世にも怪奇な物語』HDニューマスター版(エスピーオー)
『サロメの季節』デジタル・リマスター版(エスピーオー)
『恋愛ルーキーズ(School for Scoundrels)』(ケンメディア)
『河童のクゥと夏休み』Blu-ray(ソニーミュージック)

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●2010.8.6発売
『コララインとボタンの魔女』3Dプレミアム・エディション(ハピネット)
『コララインとボタンの魔女』3Dプレミアム・エディション Blu-ray(ハピネット)
『コララインとボタンの魔女』スペシャル・エディション(ハピネット)
『コララインとボタンの魔女』スペシャル・エディション Blu-ray(ハピネット)
『ドキュメンタリー 頭脳警察』(トランスフォーマー)
『三匹の牝蜂』(東映)
『経験』(東映)
『京義線 ─レイルウェイ・ラブ─』(竹書房)
『ファイヤーボール』(ミッドシップ)

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●2010.8.20発売
『四畳半神話大系』第1巻(東宝)
『四畳半神話大系』第1巻 Blu-ray(東宝)

●2010.9.3発売
『バーダー・マインホフ 理想の果てに』(ハピネット)

●2010.9.23発売
『四畳半神話大系』第2巻(東宝)
『四畳半神話大系』第2巻 Blu-ray(東宝)

●2010.10.22発売
『四畳半神話大系』第3巻(東宝)
『四畳半神話大系』第3巻 Blu-ray(東宝)

●2010.11.26発売
『四畳半神話大系』第4巻(東宝)
『四畳半神話大系』第4巻 Blu-ray(東宝)
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お知らせなど(映画秘宝・爆音映画祭 etc.)

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 明日5/21発売の「映画秘宝 2010年7月号」で、またまた少しだけ原稿を書かせてもらいました。もうすぐ公開される『鉄男 THE BULLET MAN』関連の記事で、講談社から発売中のDVDブック「完全鉄男」に収録されたシリーズ第1作『鉄男/TETSUO』の幻の初号バージョン『鉄男 The First Cut』についての解説と、第2作『鉄男II BODY HAMMER』の短い紹介文を書いています。『鉄男 The First Cut』は第1作の熱烈なファンであればあるほど「うわーあれも違う! これも違う!」と驚愕しまくること必至の内容となっているので、塚本フリークは要チェック。よければご一読ください!



 さて、ここ最近いちばんの楽しみといえば、もちろん湯浅政明監督の最新作『四畳半神話大系』を観ること。あの超絶的な面白さを毎週ぶつけてくるのは本当に凄い! 特に先日オンエアされた第4話は『カイバ』でも活躍した演出家・横山彰利さんの鬼才ぶりが全開で、思わず「最終回か!?」「劇場版か!?」と錯覚するほど圧倒的な仕上がりでした(ちなみに大学時代の同級生が原画スタッフに入っていたのも嬉しかったです)。もうすぐ放映の第5話も楽しみ。こんなに面白くてカッコいいものを地上波で普通にやってるのに、まだ観てない人の気が知れません。8/20には、DVDBlu-rayの第1巻【初回限定生産版】が早くも発売(以降、全4巻を順次リリース)。仕事でこんなんもやってます。

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 そして来週5/28からは、いよいよ「第三回爆音映画祭」が吉祥寺バウスシアターで開催されます。昨年のカナザワ映画祭でも好評だった『宇宙戦争』『AKIRA』のほか、『イングロリアス・バスターズ』『爆裂都市』『ラスト・ワルツ』『暴走パニック 大激突』『ミッシェル・ガン・エレファント "THEE MOVIE" LAST HEAVEN 031011』『ポーラX』『バグダッド・カフェ』などなど、爆音上映によってどんな凶暴性を発揮してくれるのか興味津々かつ豪華絢爛なラインナップ。中でも注目は、大林宣彦監督の傑作ファンタジーホラー『HOUSE ハウス』! これはなんと、おなじみトラッシュカルチャーマガジン「TRASH-UP!!」の推薦作品として上映されます(そういえば昔、酒の席だかで屑山さんたちが「SMAP主演で『HOUSE ハウス』リメイクすればいいのに」とか言ってたっけ)。あのキッチュでポップな極彩色の幻想世界を爆音&大スクリーンで! ムチャクチャ楽しそう! と同時に、発狂するんじゃないかという心配も……。たいへんスリリングな上映になることは間違いないので、ぜひ劇場へ!

『プレシャス』(2009)

『プレシャス』
原題:Precious : Based on the Novel 'PUSH' by Saphire(2009)

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 傑作。ここ最近、劇場で観た映画がことごとく良作ばかりで、ちょっと嬉しい。『クロッシング/祈りの大地』『月に囚われた男』『ウルフマン』そして本作『プレシャス』と、いい映画ばかり当たっている。加えて『ジョニー・マッド・ドッグ』や『息もできない』なんていう傑作も上映されてるんだから、インターネットなんて眺めている場合ではない。まあ『シャッター・アイランド』はちょっとアレだったけど、もう忘れた。

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 新人ガボレイ・シディベが唯一無二の存在感で演じる16才の少女プレシャスは、並外れて巨大な肥満体の持ち主であり、学校には通っているが読み書きができない。実の父親にレイプされて2人目の子どもを妊娠中で、家では母親から毎日凄まじい悪罵を浴びせかけられながら生活している……という、これ以上ないくらいの不幸を一身に背負った少女である。だから、観る前のイメージではなんとなく「Extraordinary」な物語を想像してしまう。が、実際の内容は正反対だった。ここで扱われている主題、主人公プレシャスが抱える苦しみは、誰の身にも覚えのあるものではないだろうか。

 この世界に自分なんかが生きていてはダメなんじゃないか、と考えながら生きることの苦痛。今の自分の存在が、自分自身を含む誰にとっても無用で邪魔な存在であると思い込んで生きていくことの悲劇。家族にも愛されず、友人もいないプレシャスの孤立感といったら、ほとんどの人には計り知れないものがあるだろう。だが、彼女がその大きな体の内側に溜め込んでいる“鈍痛”の本質は、きわめて普遍的なマイナスの感情である。

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 この映画では、その苦しみが初めて、ほんの少しだけ解かれる瞬間を、この上なく美しい映像で捉えている。ぼくはそこで涙をぼろぼろこぼして泣いてしまった。少人数制のフリースクール「EOTO」のクラスで、プレシャスが自己紹介するシーンだ。まったく大袈裟な演出などなく、ただガボレイ・シディベのナチュラルな表情と訥々とした台詞があるだけなのに、画面を見つめながら涙が溢れて止まらなかった。最初に泣きそうになったときは、心のなかで「こんなところで泣くなんて俺もあざとい人間だな!」とか思ったが、そんな虚勢も数秒で引き剥がされた。普通はそこから“泣かせ”の演出に移行しそうなものなのに、本当に何もしないのである。衝撃の1カットというものがあるとしたら、まさにあの場面がそうだったと言える。

 いつも映画はノーガードで観ている。泣くときは泣くし、笑うときは笑う。どちらも生理現象みたいなものだから、いくら泣けるからっていい映画だとは思わないし、ちょっと笑えたからといって評価に直結するものではない。問題はどう泣かされたか、どう笑わせられたかだ。そういう意味で『プレシャス』の泣かせ方はちょっと衝撃的だった。観てるあんたたちに任せるから、というスタンスを徹底的に貫いているのだ。だから、きっと特定の場面に限らず、観客それぞれのパーソナリティによって感情を揺さぶられるポイントが異なる映画なのだと思う。

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 リー・ダニエルズ監督のきわめてアメリカ映画ばなれした映像センスも興味深い。どこか煤けたノイズや汚しをフィルム全体にあしらいながら、味気ない灰色のリアリティを再現することが第一目的ではなく、そのなかで美しい幻想的イメージを現出させたり、熱に浮かされたときの視界のような濃厚な色彩と陰影を丁寧に作り出してみせる。その手法は、どちらかというとヨーロッパ的な感性に近いと思った。地獄のような日常と、その現実から逃避するためのきらびやかな妄想世界を行き来する少女プレシャスの心象風景を表すものとして、そのエキセントリックな映像スタイルは効果的に機能していると思う。熱病時の酩酊感を思わせるムードは、感情的にも倫理的にも混乱した彼女の心理状況そのものであり、少しぐらい分かりづらいのもむべなるかな、とも思える。(単に字幕が未整理なところも気になったが)

 そんなエキセントリックな映像演出に対して、前述のようにドラマとしての語り口は決して声高でなく、実に淡々としたものだ。作り手がエモーションを過度に押しつけることなく、間違ってもベタベタなお涙頂戴話にはおちいらない。常に感情の解釈を観客に委ねる自由さがある。そして、時には、その冷静なカメラの視線そのものが凄みを発する場面もある。終盤でプレシャスの母親が心情を吐露するシーンなどは最たるものだろう。あるいは映画の後半、自分の身に起こった最も残酷な事実を聞かされたプレシャスが空想の世界にすっ飛んでしまう場面のユーモアは、ありきたりな悲劇性を鮮やかに裏切ってみせる秀逸な演出で、ハッとさせられた。淡々とした演出を貫いているからこそ、そういったアクセントが際立つのだ。

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 ドラマの感情面と同様に、1987年のニューヨーク・ハーレムという時代背景や社会性もまた、ことさらに強調されることはない。いつの世の物語であってもおかしくない普遍性を、本作の画面はキープし続ける。それでも、税制改革による黒人低所得者層の貧困、破綻しつつある教育現場、急速に広がりつつあったエイズ禍といった要素は、きわめて自然にストーリーのなかに組み込まれている。それらの時代を象徴する社会問題を扱う手つきのさりげなさも、また巧みだ。

 同じく、さりげなくも重要なポイントとして織り込まれているのが、ジェンダーについての意識変化である。尊敬するレイン先生がレズビアンだと知ること、そして魅力的な男性看護士との出会いなどを通して、プレシャスは世界の多様性を学んでいくきっかけを得る。原作者のサファイア、監督のリー・ダニエルズは共にゲイであり、これらの描写にもまた独特のデリケートさ、自然な距離感と優しさがある。さまざまな面で、あまり類を見ないバランスで作られた映画だと思った。

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 主人公プレシャスを演じたガボレイ・シディベの魅力、迫力、説得力は言わずもがな。悲惨な抑圧と虐待のはてに、感情を表現する術も見失いつつある少女の鬱屈を、新人らしい生硬さすら逆に活かして、見事に演じきっている。最小限の演技と自然な佇まいを貫き、型どおりのキャラクター芝居をしていないのも好感が持てた。

 悪魔のような母親役を熱演したモニークは確かに圧倒的で、オスカー獲得も納得の凄みを見せつけてくれるが、この映画でいちばん素晴らしいのは、誰がどう見てもレイン先生役のポーラ・パットンではないか。トニー・スコットの『デジャヴ』(2006)ではその美貌とブロックバスター向きでない繊細な芝居で印象に残ってはいたが、本作の彼女はまさしくオスカー級の名演を見せてくれる。主人公を導くメンターとしての説得力、真に強い女性の優しさと慈愛を、ここまで抑えた演技で表現しきったのは本当に凄い。これこそ“優れた演技”と呼ぶべきものではないだろうか。また、EOTOでプレシャスのクラスメイトになる女の子たちも、みんな素晴らしかった。

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 救いを得たとはいえ、プレシャスの人生は前途多難であり、映画の結末も決してハッピーエンドとは言い難い。が、ラストシーンには誰もがいくばくかの希望を感じずにはいられないはずだ。それは主人公プレシャスの未来に対してではなく、人は誰しも己の生きる力を信じていいのだという、普遍的な希望である。自分自身を認める力を得た人間は強い。生きていける。そのことを教えてくれる『プレシャス』は、だから万人が観て然るべき秀作だと思う。

・Amazon.co.jp
原作本『プレシャス』 サファイア(河出文庫)

【“『プレシャス』(2009)”の続きを読む】

『容赦はしない』(2009)

『容赦はしない』
原題:용서는 없다(2009)

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 相変わらずスリラーブームさめやらぬ韓国映画界だが、これは今年の正月に公開されたばかりの1本。監督・脚本はこれがデビュー作となるキム・ヒョンジュンで、娘を誘拐された検視官と殺人犯の息詰まる戦いがサスペンスフルに描かれる。主演は初共演となるソル・ギョングとリュ・スンボム、そして製作を『公共の敵』シリーズのカン・ウソクが担当。キャストも魅力的だし、これは期待できるかも……と思って観てみたのだが、観終わったあとの印象は「悪趣味ここに極まれり」のひと言。結局、ジャンル自体の行き詰まり感を再認識させられるだけの映画だった。また、ゲンナリさせてくれるといえば、ヒロインの新米刑事に扮するハン・ヘジンのテレビ芝居も、相当な破壊力だ。

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 物語は、頭部と四肢を切断された女性の遺体が川岸で発見されるところから始まる。ほどなくして、環境運動家のリュ・スンボムが容疑者として逮捕されるが、彼はさらに巧妙な計画を用意していた。事件を担当する検視官のソル・ギョングの愛娘をすでに誘拐していたのだ。娘の命を救うため、証拠隠滅に奔走する羽目になった検視官は、その過程で意外な真実を知ることになる……。

 もう発端部からしてすでに「なんで犯人は事件の担当検視官が誰になるか分かっていたのか?」という矛盾がある上、容疑者が逮捕されるまでの推理部分もズサンすぎる。新米女性刑事が環境保護を訴える著書のなかから犯行手口とリンクする一文を見つけるのだが、書いたヤツをそのまんま疑うあたりが微妙にバカっぽい。そこは読んでるヤツも疑うとかさあ。というか、あまりにも都合よく逮捕されすぎだ(それが犯人の目的なのは分かるが、逆に捕まらなかったらどうするつもりだったのか?)。実際、主人公に「簡単すぎると思わないか」なんて台詞を言わせているほどだが、それらは作品全体のなかでも些末な問題でしかない。なぜなら、この犯人逮捕のくだりは本筋と全く関係なくなってしまうからだ。

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 そこからさらに、主人公と犯人(たち)の意外な関係性が明らかになり、事件は初めから仕組まれた罠であることが分かってくるのだが……初っ端から無理のある展開でスタートしているので、意外な新事実をどんどん披露されても、観客としては素直に楽しめない。どうせ最後にどんでん返しがあるんでしょ、これからはあとだしジャンケンの連続でやっていくわけでしょ、と鼻白みながらの観戦となる。中盤を過ぎてようやく意味のないミステリー仕立てから脱し、ストーリーが一直線に動き出すと、だんだん集中できるようにはなってくる。が、いかんせんそれまでがあまりに長い。

 この映画は前半と後半でそれぞれ別種の問題を抱えている。前半はスリラーとして説得力に欠ける導入部の弱さ、そしてこの手の作品によくある「小説的ミステリー」と「映画的サスペンス」の無自覚な混同。後半の問題点は、エクストリームな衝撃的展開を求める近年の韓国スリラーブームが行き着くところまで行き着いたはての、あまりにもアンマリな悪趣味だ。父親の娘に対する愛情が完膚なきまでに引き裂かれる、まさしく鬼のようなどんでん返しには、『オールド・ボーイ』(2003)の結末を思い出す人もいるだろう。ただ、あの映画のラストに訪れる悲劇がどこか現実味のある危うさを孕んでいたのに対し、こちらの場合は「そんなことありえねえよ」と断言できる回りくどさのほうが印象に残る。

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 映画が始まって10分ほどで、おそろしくリアルな遺体解剖シーンが始まるところでは、思わず胸ときめいてしまったことは否定できない。しかし、無邪気なスプラッター趣味だと思っていたものが後半で実は……という「重要なストーリー上の材料」にされてしまったとき、なんとも悔しいというか、残念な気分にさせられた。でも、解剖シーン自体は実に素晴らしい出来栄えである。素人目に見て「へえ、解剖ってこうするんだ!」と感動してしまうほど律儀に、しっかりと手順を見せてくれる。「おへそは避けて切開するんだなー」とか「肋骨と胸の肉を切り離す時はそんなふうに削いでいくのかー」とか「内蔵の組織片を切り取るときは刺身包丁を使うんだー」とか、たいへんタメになる映像が目白押し(血や臓物が苦手な人への配慮はゼロ)。ソル・ギョングの鮮やかなメスさばきに、思わずうっとりしてしまうこと請け合いである。

 ラストの衝撃度に全てをかけている映画であり、確かにそのパワーは認めざるをえない。正月公開の娯楽作であるにもかかわらず、それをやり遂げてしまった根性と情熱にも感心する。しかし、基本的には凡庸で平均的な韓国スリラー映画のイメージから逸脱するクオリティではなかった。日本公開されるかどうかは、正直微妙な気がする。

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 やはり『チェイサー』級の傑作というのは、そう簡単に現れないものか。『イテウォン殺人事件』は心底つまんなかったし、『極楽島殺人事件』は意欲作だけど空回り感も強いし、『携帯電話』も評判悪いし、『シークレット』は監督が『セブンデイズ』の脚本家だから全然信用できないし……あとは『影の殺人』と『白夜行』に望みをつなぐか。はあ……。
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