Simply Dead

映画の感想文。

欲しいDVDリスト・国内編[2008.10+α]

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 今年のベスト1と言い切りたい作品がすでに7本くらいあって悩んでいる、10月の欲しいものリスト国内編です。そのうちのひとつ、湯浅政明監督の傑作TVアニメシリーズ『カイバ』最終巻がついにリリース。終盤は手に汗握るスペクタクルが展開しつつ、じんわり泣かせてくれます。そして、先日惜しくも亡くなったポール・ニューマンの代表作『暴力脱獄』の特別版が、なんとも言えないタイミングで登場。その他、巨匠ロバート・ワイズ監督による恋愛映画の秀作『ふたり』も待望の初リリース。来月には、やはりベスト1クラスの傑作『イースタン・プロミス』も発売されます。『ダークナイト』も12月リリース決定! そういえば、あまり食指が動かなくて今頃DVDで観た『クローバーフィールド』がなかなか悪意と工夫に富んだ秀作で、劇場で観なかったことを悔やみました。反省。各商品タイトルのリンク先は、Amazon.co.jp


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●2008.10.3発売
『ゴッドファーザー』コッポラ・リストレーション DVD BOX
フランシス・フォード・コッポラ監督が自ら監修した『ゴッドファーザー』三部作の最新デジタル修復版。今までで最高のクオリティで復活した本編に加え、回顧録や関係者インタビュー、修復プロセスなどのメイキング映像を収録した特典ディスク2枚つきの5枚組BOX。Blu-ray BOXも同時発売。(パラマウント)

『ゴッドファーザー Part I』デジタル・リストア版(1971)
シリーズ第1作の最新デジタル修復版。既発売版と同様、フランシス・フォード・コッポラ監督による音声解説を収録。(パラマウント)

『ゴッドファーザー Part II』デジタル・リストア版(1974)
前作をしのぐ高評価を得ているシリーズ第2作のデジタル修復版。ディスク枚数が1枚にまとまっているのが嬉しい。監督による音声解説は既発売版と同内容。(パラマウント)

『ゴッドファーザー Part III』デジタル・リマスター版(1990)
シリーズ第3作のデジタルリマスター版。比較的新しい作品なので、前2作ほどの徹底した修復作業は行われていないとのこと。こちらも音声解説を収録。(パラマウント)

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『マルチェロ・マストロヤンニ 甘い追憶』(2006)
イタリアの誇る名優マルチェロ・マストロヤンニの人生に迫ったドキュメンタリー映画。彼を知る映画人や家族たちの貴重な証言、名作の数々や貴重な秘蔵映像などによって、その真実の姿が浮彫りになっていく。(アットエンタテインメント)

『タンカー・アタック』(2006)
老朽化したタンカーをロシアからドイツまで輸送することになった青年実業家が、油田爆破をもくろむテロリストの陰謀に巻き込まれる……。『コシュ・バ・コシュ』『ルナ・パパ』のバフティヤル・フドイナザーロフ監督が手がけた海洋アクション映画。(アットエンタテインメント)

『ドキュメント「超」怖い話 ?都市伝説編III?』(2008)
日本一かっこいいホラー小説作家・平山夢明が悪名高い心霊スポットを巡り歩くシリーズ第3弾。今回は霊能者立ち会いのもと降霊実験を敢行!(竹書房)


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●2008.10.8発売
『暴力脱獄』特別版(1967)
先日、惜しまれつつ世を去った名優ポール・ニューマンの代表作が、特別版でリリース。酔ってパーキングメーターを壊しただけで刑務所に入れられた主人公が、幾度となく脱獄を繰り返し、その不思議な魅力で囚人たちのヒーローとなっていく。HDリマスター本編と、28分の新作メイキング映像を収録。Blu-rayも同時発売。(ワーナーホームビデオ)

『パリ、恋人たちの2日間』特別版(2007)
付き合って2年目のカップルが、花の都パリで直面する別れの危機……。女優ジュリー・デルピーが監督・主演を務めた大人の恋愛映画。相手役は『デジャブ』『ゾディアック』のアダム・ゴールドバーグ。(ワーナーホームビデオ)

『スノー・エンジェル』(2007)
アラスカ生まれの米インディーズ映画界の俊英、デイヴィッド・ゴードン・グリーン監督によるシリアスなラブストーリー。恋と現実のはざまに揺れるナイーヴな高校生の眼前で起きた、衝撃的な事件とは……。本作の後、グリーンが監督に抜擢されたセス・ローゲン主演のコメディ『Pineapple Express』は、全米で大ヒットを記録した。(ワーナーホームビデオ)

『ツイてない男』(2007)
ニューヨーク・ホラー・フィルム・フェスティバルで、作品賞と主演男優賞を獲得したホラーコメディ。ロシアンマフィアのお宝に手を出したプロの泥棒が、ひょんなことから数人の人間と密室に閉じ込められてしまう。さらにそのフロアには厄介な人物が潜んでいて……。主演はスティーヴン・ドーフ。(ワーナーホームビデオ)

『パフォーマンス/青春の罠』(1970)
2人の鬼才、ドナルド・キャメルとニコラス・ローグが共に監督デビューを飾った伝説的カルトムービー。ミック・ジャガーの映画初出演作でもある。低価格再発売。(ワーナーホームビデオ)

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『ふたり』(1972)
映画史に残る名作の数々を生み出し、革新的な映像派でもあった巨匠ロバート・ワイズ監督による恋愛映画の秀作。ピーター・フォンダとリンゼイ・ワグナーを主演に迎え、マラケシュからパリへと切ないラブストーリーが展開する。撮影はアンリ・ドカエ。(キングレコード)

『愛に向って走れ』(1983)
無実の罪で投獄された青年が、愛する妻子に会うため脱走。そのあとを追う凄腕警官との丁々発止をスリリングに描く、アクションロードムービーの佳編。『タフガイ』の職人監督ジェフ・カニューによる丹念なドラマ演出が、地味ながら一部の映画ファンから根強い支持を得ている。主演はカーク・ダグラス、ジョン・シュナイダー。(キングレコード)

『ジョン・ウー カラテ愚連隊』(1973)
新作『レッドクリフ』も公開待機中のジョン・ウー監督による幻のデビュー作。銃器密売で私腹を肥やすギャング一味と、愚連隊の繰り広げる壮絶なバトルを描く。あまりに過激な内容だったために上映禁止処分となり、のちに再編集されて公開されたという、いわくつきの作品。武術指導は若き日のジャッキー・チェンが担当。(キングレコード)


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●2008.10.9発売
『ディア・ハンター』製作30周年記念コレクターズ・エディション(1978)
ベトナム戦争で心に傷を負った3人の若者たちの生と死を描いた、マイケル・チミノ監督の力作。映像特典として、スタッフ・キャストへのインタビュー映像(監督、ヴィルモス・ジグモンド撮影監督、ジョン・サヴェージ)、フォトギャラリー、予告編を収録した2枚組コレクターズ・エディション。劇場公開時のパンフレットの縮小レプリカなども封入。(ユニバーサル・ピクチャーズ)

『愛人関係』(1973)
暗い過去を秘めた美女(ミレーユ・ダルク)の周囲で起こる悲劇を描いた恋愛スリラー。監督は『女王陛下のダイナマイト』のジョルジュ・ロートネル。アラン・ドロン主演作のようなイメージがあるが、実質的な主役はクロード・ブラッスール。(ユニバーサル・ピクチャーズ)


●2008.10.17発売
『最後の愛人』(2007)
19世紀パリを舞台に、貴族たちの恋の駆け引きと、残酷な裏切りを描いた官能ドラマ。監督は『ロマンスX』『処女』などのカトリーヌ・ブレイヤ。主演はアーシア・アルジェント、ロキサーヌ・メスキダ、そして監督がパリの街角でスカウトした新人フアド・アイト・アトゥ。(SDP)


●2008.10.21発売
『丘を越えて』(2008)
作家・菊池寛を中心とした人々の交流を通して、昭和初期の様相を描いた文芸ドラマ。監督は高橋伴明。西田敏行扮する菊池の私設秘書を務めることになるヒロインを、池脇千鶴が好演。西島秀俊、余貴美子、嶋田久作ら、魅力的なキャスト陣の競演も見どころ。(東映)


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●2008.10.22発売
『ペルセポリス』(2007)
イラン出身で現在はパリに暮らす女性アーティスト、マルジャン・サトラピが、自伝的グラフィックノベルを自ら映画化した秀作。1970?90年代の混迷するイランを舞台に、自分らしい生き方を模索する主人公マルジの成長と、3代にわたる家族の愛情をユーモラスなタッチで描く。原作のシンプルかつ表情豊かな描線をモノクロ映像で忠実に再現し、2007年カンヌ国際映画祭では審査員賞を受賞した。(ポニーキャニオン)

『素敵な人生のはじめ方』(2006)
4年ぶりの映画出演を考えている有名俳優が、ロケハンに向かった先のスーパーマーケットで魅力的なレジ係の女性と出会い、不思議な交流を築いていく……。名優モーガン・フリーマンが製作を手がけ、自ら本人を思わせる役で出演するコメディタッチのドラマ。共演はスペインの人気美人女優、パス・ヴェガ。監督は『ムーンライトマイル』のブラッド・シルヴァーリング。(ポニーキャニオン)

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』2 Disc コレクターズ・エディション〈デジタル・リマスター版〉(1994)
公開から14年を経て今なお多くのファンから愛されているモデルアニメの名作が、デジタルリマスター版で登場。特典として、クリストファー・リーが朗読するティム・バートン作のオリジナルポエム、短編『フランケンウィニー』『ヴィンセント』、メイキング、未公開シーン集、ストーリーボードなどを収録している。Blu-ray版も同時発売。(ウォルト・ディズニー)


●2008.10.23発売
『カイバ』Vol.3(2008)
湯浅政明監督の異才ぶりが遺憾なく発揮された傑作TVアニメシリーズの最終巻。記憶を失くして宇宙をさすらう主人公カイバが見つける“本当の自分”とは? 彼はこの悲しみに満ちた世界の救世主なのか、それとも恐るべき独裁者なのか? クライマックスには加藤夏希演じる“最後の敵”との戦いが待ち受ける。第8話「化けの皮」から第12話「みんな雲の中」までを収録。(VAP)


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●2008.10.24発売
『アイム・ノット・ゼア』(2007)
伝説的シンガーソングライター、ボブ・ディランの人生における様々な局面を、6人の俳優が演じることによって描いた異色の伝記ドラマ。ケイト・ブランシェット、リチャード・ギア、そして『ダークナイト』のヒース・レジャーとクリスチャン・ベイルらがディランを演じる。監督は『ベルベット・ゴールドマイン』のトッド・ヘインズ。(ハピネット)

『スクワーム』(1976)
大量発生したゴカイの群れに襲われる恐怖を描いたパニックホラー。ユルい演出と意表を突くストーリー展開、リック・ベイカーによる特殊メイクなどが見どころ。(20世紀フォックス)

『殺しのドレス』2枚組特別編(1980)
新作『リダクテッド』の公開が迫るブライアン・デ・パルマ監督の代表作が再発売。メイキング、作品分析、フォトギャラリー、予告編などを収録した、特典ディスクつき2枚組エディション。(20世紀フォックス)

『早熟 ?青い蕾?』(2005)
イー・トンシン監督が高校生カップルの純愛を描いた青春ラブロマンス。主演はジャッキー・チェンの息子ジェイシー・チャンと、人気アイドルのフィオナ・シッ。それにしても同監督の秀作『門徒』はいつ公開されるんだろうか……。(ジェネオン)


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●2008.10.25発売
『レ・ヴァンピール 吸血ギャング団』BOX クリティカル・エディション
世界的に人気を博したフランス製サイレント活劇映画『吸血ギャング団』シリーズがDVD-BOX化。美女イルマ・ヴェップ率いる怪盗団「レ・ヴァンピール」と、彼らを追う新聞記者の戦いを描く。(紀伊國屋書店)

「ルイス・ブニュエルDVD-BOX6」
鬼才ブニュエルの作品群を収録したDVD-BOX第6弾。メキシコ時代の作品『忘れられた人々』、『若い娘』、ダリと共作した短編『アンダルシアの犬』、ドキュメンタリーを収録。(紀伊國屋書店)


●2008.10.27発売
『超音ジェット機』(1952)
イギリスの巨匠デイヴィッド・リーンが製作・監督を務めた航空映画。音速の壁を破るという野望を抱いたパイロットの生き様を、力強いタッチで描く。主演は『落ちた偶像』の名優、ラルフ・リチャードソン。(ジュネス企画)

『スプリングフィールド銃』(1953)
アメリカ南北戦争を題材にしたゲイリー・クーパー主演の西部劇。軍法会議で罷免された北軍の大佐が、敵の南軍に情報を流していたスパイの存在を突き止め、スプリングフィールド銃を携え敵地に乗り込む。監督は『肉の蝋人形』のアンドレ・ド・トス。(ジュネス企画)


<2008年11月以降リリースの注目タイトル>

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●2008.11.5発売
『チャウ・シンチーの熱血弁護士』(キングレコード)
『チャウ・シンチーのゴーストバスター』(キングレコード)
『チャウ・シンチーのゴーストハッスル』(キングレコード)
『チャウシンチーの魔界ドラゴンファイター』(キングレコード)
『マニアック・コップ』(キングレコード)
『カリフォルニア・キッド』(キングレコード)
『ファクトリー・ガール』(avex)
『タクシデルミア ?ある剥製師の遺言?』初回限定版(CCRE)


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●2008.11.7発売
『JUNO/ジュノ』特別編(20世紀フォックス)
『Noセックス、Noライフ!』(20世紀フォックス)
「ピクサー・ショート・フィルム&ピクサー・ストーリー」完全保存版(ウォルト・ディズニー)


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●2008.11.13発売
『リスボン特急』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『ジャン=ポール・ベルモンドの道化師─ドロボーピエロ─』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『ガブリエル』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『恋ひとすじに』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『もうひとりの女』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『ローゼンシュトラッセ』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『マイ・ファミリー/遠い絆』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『エメラルド・フォレスト』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『エンドレスナイト〈デジタル・リマスター版〉』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『ナイル殺人事件〈デジタル・リマスター版〉』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『地中海殺人事件〈デジタル・リマスター版〉』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『インド夜想曲』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『天使とデート』(ユニバーサル・ピクチャーズ)


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●2008.11.14発売
『イースタン・プロミス』(ハピネット)

●2008.11.19発売
フキコシ・ソロ・アクト・ライブラリー/シモキタ・コメディ・ナイト・クラブ 今夜の出演:吹越満(コロムビアミュージックエンタテインメント)
『ポルターガイスト』特別版(ワーナーホームビデオ)
『ポルターガイスト』Blu-ray(ワーナーホームビデオ)
『ビートルジュース』20周年記念特別版(ワーナーホームビデオ)
『ビートルジュース』20周年記念特別版 Blu-ray(ワーナーホームビデオ)
『三匹の侍』DVD-BOX(ポニーキャニオン)
『ラスト・ワルツ』2枚組特別編 限定仕様版(20世紀フォックス)
『リバース・エッジ』(20世紀フォックス)


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●2008.11.21発売
『ダンテ01』(ジェネオン)
『インファナル・ディパーテッド【黒白道 On The Edge】』(竹書房)
『忍者武芸帖 百地三太夫』(東映)
『吼えろ鉄拳』(東映)
『冒険者カミカゼ』(東映)
『ドーベルマン刑事』(東映)
『女経』(角川エンタテインメント)
『蟹工船』(角川エンタテインメント)
『真昼の暗黒』(角川エンタテインメント)
「ミッキーマウス B&Wエピソード VOL.1」限定保存版(ウォルト・ディズニー)
「スタイル・オブ・市川崑 アート+CM+アニメーション」(角川エンタテインメント)

●2008.11.26発売
『ミラクル7号』コレクターズ・エディション(ソニーピクチャーズ)
『ウォーク・ハード ロックへの階段』コレクターズ・エディション(ソニーピクチャーズ)


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●2008.11.27発売
前田陽一監督作品SELECTION(松竹)
『にっぽんぱらだいす』(松竹)
『神様のくれた赤ん坊』(松竹)
『坊っちゃん』(松竹)
『ファースト・ミッション』プレミアム・エディション(松竹)

●2008.11.28発売
『モンテーニュ通りのカフェ』(AMUSE)
『猟奇的な彼女 in N.Y.』(AMUSE)
『ぼくの大切なともだち』(CCRE)

●2008.11.29発売
ビクトル・エリセ DVD-BOX(紀伊國屋書店)
『毒婦高橋お伝』(紀伊國屋書店)
『明治一代女』(紀伊國屋書店)
『トリコロール』コレクターズBOX(紀伊國屋書店)


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●2008.12.4発売
『いぬ』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『さらば友よ』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『地球に落ちて来た男』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『ハイランダー/悪魔の戦士』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『ニッケルオデオン』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『パリの灯は遠く』(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『SPACED ?俺たちルームシェアリング?』DVD-BOX(ジェネオン)


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●2008.12.5発売
『ハイランダー ?ディレクターズカット版?』豪華版2枚組(ジェネオン)
『ハイランダー ?ディレクターズカット版?』通常版(ジェネオン)
『カメレオン』(東映)
『関の彌太ッぺ』(東映)
『反逆児』(東映)
『血と砂の決斗』(東映)
『沖縄やくざ戦争』(東映)
『資金源強奪』(東映)
『阿呆遊戯 ブルース・リーを探せ!』(トランスフォーマー)

●2008.12.8発売
『トラ・トラ・トラ!』コレクターズ・ボックス(20世紀フォックス)

●2008.12.10発売
『ダークナイト』特別版(ワーナーホームビデオ)
『ダークナイト』Blu-ray(ワーナーホームビデオ)
『悪客』(キングレコード)
『四騎士』(キングレコード)
『復讐武侠客』(キングレコード)
『多情剣客無情剣』(キングレコード)
『武侠怪盗英雄剣』(キングレコード)

●2008.12.17発売
「オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット」限定保存版(ウォルト・ディズニー)


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●2008.12.19発売
『遊星からの物体X』TV吹替版つき2枚組(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『激突!』TV吹替版つき2枚組(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『アメリカン・グラフィティ』TV吹替版つき2枚組(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『ストリート・オブ・ファイヤー』TV吹替版つき2枚組(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』TV吹替版つき2枚組(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』TV吹替版つき2枚組(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』TV吹替版つき2枚組(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『大空港』TV吹替版つき2枚組(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『大地震』TV吹替版つき2枚組(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『フィールド・オブ・ドリームズ』TV吹替版つき2枚組(ユニバーサル・ピクチャーズ)
『世にも不思議なアメージング・ストーリー』シーズン1 DVD-BOX(ユニバーサル・ピクチャーズ)


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●2009.1.7発売
『ターミネーター/サラ・コナー・クロニクルズ《ファースト・シーズン》』Vol.1(ワーナーホームビデオ)

●2009.1.21発売
『ターミネーター/サラ・コナー・クロニクルズ《ファースト・シーズン》』DVD-BOX(Vol.2?5)(ワーナーホームビデオ)
『ターミネーター/サラ・コナー・クロニクルズ《ファースト・シーズン》』Blu-ray BOX(ワーナーホームビデオ)
『異常性愛記録 ハレンチ』(東映)
『実録三億円事件 時効成立』(東映)
『大脱獄(石井輝男)』(東映)
『顔役(石井輝男)』(東映)
『暴力戦士』(東映)

●2009.1.21発売
「ミッキーマウス B&Wエピソード VOL.2」限定保存版(ウォルト・ディズニー)

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欲しいDVDリスト・海外編[2008.10+α]

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 金沢旅行で結構いろんなものを使い果たして青息吐息の欲しいものリストのお時間です。今回は10月にリリースされる海外盤DVDの中から、個人的な注目タイトルを紹介(あとオマケも1本)。新作では、ジャック・ケッチャムの小説『老人と犬』をブライアン・コックス主演で映画化した『Red』、イギリスの鬼才リンゼイ・アンダーソン監督の軌跡を一風変わったスタイルで描いたドキュメンタリー『Never Apologize』あたりが楽しみ。各商品タイトルのリンク先はDVD FantasiumAmazon.co.ukなど各国の通販サイト。

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●発売中
『Gumshoe』 Detective sin Licencia(1971)
スペイン盤(PAL)。スティーヴン・フリアーズ監督の長編映画デビュー作。アルバート・フィニー演じる売れない俳優が、探偵小説にのめりこむあまり本当に探偵稼業を始めてしまうという物語。共演は『ホット・ファズ』にも出演していた美人女優ビリー・ホワイトロー。一時、イギリスでDVDリリースがアナウンスされていたが発売中止となり、なぜかスペインでだけ発売されている。(Sony Pictures)


●2008.10.6発売
『A Secret』(2007)
英国盤(PAL)。今年のフランス映画祭では『秘密』のタイトルで上映された、クロード・ミレール監督の新作。第二次大戦中のパリを舞台に、あるユダヤ人一家が抱えていた複雑な家庭の秘密が、回想形式で描かれる。出演はセシル・ド・フランス、パトリック・ブリュエル、リュディヴィーニュ・サニエ。(Arrow Films)

『Her Name Is Sabine』(2007)
英国盤(PAL)。『仕立て屋の恋』などで知られる女優サンドリーヌ・ボネールが、自閉症の妹の生活を追ったドキュメンタリー作品。カンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した。(Ica Films)

「At Last Smith And Jones Vol.1」
英国盤(PAL)。マイク・ホッジス監督のSFコメディ『モロン』に主演したイギリスの人気コメディアン、メル・スミスとグリフ・リス・ジョーンズが80年代に出演した人気番組「ALAS SMITH AND JONES」から、傑作コントを厳選したアンソロジーDVD。(Fremantle Home Entertainment)


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●2008.10.7発売
『いぬ』 Le Doulos: Criterion Collection(1963)
米国盤(リージョン1)。ジャン=ピエール・メルヴィル監督、ジャン=ポール・ベルモンド主演のフィルムノワールが、クライテリオン盤で登場。話がややこしすぎて取っ付きにくい映画ではあるけど、とにかくセルジュ・レジアニが素晴らしい。当時の助監督だったフォルカー・シュレンドルフ、ベルトラン・タヴェルニエへの新撮インタビュー映像、メルヴィルとベルモンドとレジアニが作品について語る資料映像などを収録。(Criterion)

『ギャング』 Le Deuxieme Souffle: Criterion Collection(1966)
米国盤(リージョン1)。ジョゼ・ジョヴァンニの小説を原作にした、ジャン=ピエール・メルヴィル監督のフィルムノワール。主演は『影の軍隊』のリノ・ヴァンチュラ。144分の長尺バージョン本編に加え、当時の助監督ベルトラン・タヴェルニエのインタビュー映像、メルヴィルとヴァンチュラが『ギャング』について語る資料映像などを収録。(Criterion)

『Stuck』(2007)
米国盤(リージョン1)。奇才ステュアート・ゴードン監督の最新作は、コメディタッチのサスペンスホラー。パーティー帰りに過って男を車で轢いてしまったヒロインが、事件を隠蔽するため、重傷の男を連れ帰ってそのまま殺そうとするが……。主演はミーナ・スヴァーリ、スティーヴン・レイ。Blu-ray版も同時発売。(Image)


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●2008.10.13発売
『鮮血の美学』 Last House On The Left - 3 Disc Ultimate Edition(1972)
英国盤(PAL)。ウェス・クレイヴン監督、ショーン・S・カニンガム製作によるバイオレンス映画の金字塔的作品が、3枚組の豪華版で登場。ディスク1はノーカット版本編と、クレイヴンとカニンガム、主演のデイヴィッド・ヘスらによる音声解説2本、メイキングやインタビュー映像を収録。ディスク2には、別編集バージョン「Krug & Company」と、初ソフト化となるデイヴィッド・ヘス主演&ウェス・クレイヴン監督の短編「Tales to Tear Your Heart Out」を収録。ディスク3は劇場公開もされた長編ドキュメンタリー『封印殺人映画』、『鮮血の美学』未公開シーン集など。(Second Sight Films)

『The Escapist』(2007)
英国盤(PAL)。ブライアン・コックス、ジョゼフ・ファインズ、ダミアン・ルイス、セウ・ジョルジらが共演する脱獄スリラー。疎遠の娘が病に倒れたことを知った初老の囚人が仲間達とともに脱獄を図るが……。(Contender Home Entertainment Group)

『愛のふれあい』 A Touch Of Love(1969)
英国盤(PAL)。『小さな恋のメロディ』のワリス・フセイン監督が、若者たちの恋模様を描いたラブストーリー。一夜の情事で妊娠してしまうヒロインを『わが心のジミー・ディーン』のサンディ・デニスが演じる。共演は若き日のイアン・マッケラン。原作・脚本はマーガレット・ドラブル。(Optimum Home Entertainment)

『或る種の愛情』 A Kind of Loving(1962)
英国盤(PAL)。『真夜中のカーボーイ』のジョン・シュレシンジャー監督、『死にゆく者への祈り』の名優アラン・ベイツの出世作となった人間ドラマ。ランカシャーを舞台に、ある一組の男女の愛と現実を描く。(Optimum Home Entertainment)


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●2008.10.14発売
『こわれゆく女』 Woman Under The Influence: Criterion Collection(1974)
米国盤(リージョン1)。アメリカ・インディーズ映画の父、ジョン・カサヴェテス監督による傑作ドラマが単品リリース。精神を病んでいくヒロインを監督夫人のジーナ・ローランズが熱演し、その夫を名優ピーター・フォークが妙演。常連スタッフによる音声解説、ローランズとフォークのビデオ対話映像、カサヴェテスへのインタビュー音声などを収録。ブックレット付き。(Criterion)

『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』 Killing Of A Chinese Bookie: Criterion Collection(1976)
米国盤(リージョン1)。ジョン・カサヴェテス監督によるフィルムノワール風ドラマの名作。単品では初リリースとなる135分のオリジナル全長版と、カサヴェテス自ら編集した108分の劇場公開版の2枚組。主演のベン・ギャザラへのインタビュー映像、カサヴェテスへのインタビュー音声などを収録。ブックレット付き。(Criterion)

『ショート・カッツ』 Short Cuts: Criterion Collection(1993)
米国盤(リージョン1)。レイモンド・カーヴァーの短編小説群を原作にした、ロバート・アルトマン監督お得意の群像劇。原作本とセットになった旧エディションから、2枚組ディスクだけを独立させて再リリース。『Never Apologize』のマイク・カプラン監督による長編メイキングドキュメンタリーなど特典多数収録。(Criterion)

『ニュー・ワールド』 The New World: The Extended Cut(2005)
米国盤(リージョン1)。テレンス・マリック監督の『ニュー・ワールド』が、劇場公開版より40分近く長い、172分のエクステンデッド・カットで登場。10章からなるメイキングドキュメンタリーも収録。(Warner)


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●2008.10.20発売
「Joseph Losey Collection」
英国盤(PAL)。奇才ジョゼフ・ロージー監督の渡英以降の作品を集めたDVD-BOX。収録作品は『恋』『召使』『できごと』『コンクリート・ジャングル』『エヴァの匂い』『パリの灯は遠く』『SLEEPING TIGER』の7タイトル。(Optimum Home Entertainment)

「Peter Sellers - The Essential Collection」
英国盤(PAL)。ピーター・セラーズの出演作を集めたDVD-BOX。『ヘブンズ・アバーブ』『泥棒株式会社』『I'M ALRIGHT JACK』『ONLY TWO CAN PLAY』『CARLTON BROWN AND THE F.O.』『HOFFMAN』の6作品を収録。(Optimum Home Entertainment)

『The Clouded Yellow』(1950)
英国盤(PAL)。田舎に引退した元スパイの男が、殺人の容疑をかけられてしまった女性と逃避行を繰り広げるサスペンススリラー。主演は『第三の男』のトレヴァー・ハワードと、『エルマー・ガントリー/魅せられた男』のジーン・シモンズ。(Eureka Entertainment)

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『最後の勝利者』 The Best Man(1964)
英国盤(PAL)。米大統領選の党代表を決める予備選で、熾烈な闘いを繰り広げる候補者たちの姿を描いた政治ドラマ。今この時期に観るとタイムリーな作品。主演はヘンリー・フォンダと、クリフ・ロバートソン。監督はのちに『猿の惑星』『パットン大戦車軍団』などを手がける名匠フランクリン・J・シャフナー。(Optimum Home Entertainment)

『ポランスキーの欲望の館』 What?(1972)
英国盤(PAL)。ロマン・ポランスキー監督による奇怪なテイストの艶笑喜劇。製作はイタリアの大物プロデューサー、カルロ・ポンティ。主演はシドニー・ロームとマルチェロ・マストロヤンニ。(Severin Films)


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●2008.10.21発売
「The Paul Naschy Collection」
米国盤(リージョン1)。スペインの怪奇映画スター、ポール・ナッシーの5作品をセットにしたお買い得DVD-BOX。収録作品は『デビルズ・ドッグ/エクソシストVS悪魔の全裸美女』『女の館』『残虐!狂宴の館』『ザ・ゾンビ/黒騎士のえじき』『ゾンビの怒り』。(BCI)

「Kenji Mizoguchi's Fallen Women: Criterion Eclipse Series Volume 13」
米国盤(リージョン1)。名匠・溝口健二監督による女性映画の選集がクライテリオンから発売。収録タイトルは『浪華悲歌』『祇園の姉妹』『夜の女たち』『赤線地帯』の4本。(Criterion)

『ミッシング』Missing: Criterion Collection(1982)
米国盤(リージョン1)。クーデター直後のチリで失踪した米国人青年。その行方を追う妻と父親の前に立ちはだかる現実とは……。実在の事件をもとにしたコンスタンティン・コスタ=ガヴラス監督による社会派スリラーの力作が、クライテリオン盤でリリース。スタッフ・キャストや、実際の事件の関係者たちへのインタビュー映像などを収録。(Criterion)


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●2008.10.27発売
『Never Apologize』(2007)
英国盤(PAL)。『if?もしも?』などの作品で一世を風靡したイギリスの鬼才リンゼイ・アンダーソン監督の半生を、プロデューサーとして親交のあったマイク・カプラン監督が描いたドキュメンタリー。看板俳優マルコム・マクダウェルが、スタンダップ・コメディアンさながら舞台上で軽快なトークを繰り広げ、監督との思い出を振り返るという変わった手法を取り入れ、反骨のエキセントリックであり続けたアンダーソンにオマージュを捧げている。(Drakes Avenue Pictures)

『ガラスの旅』 Oasis of Fear/Un Posto ideale per uccidere(1971)
英国盤(PAL)。例によって9月から10月に発売延期。しっかりしてくれ、Shameless。オルネラ・ムーティとレイモンド・ラブロックが共演した、青春映画タッチの異色ジャッロ。監督はウンベルト・レンツィ。(Shameless)

『The Designated Victim』 La Vittima Designata(1971)
英国盤(PAL)。こちらも同様に発売延期。交換殺人をテーマにしたジャッロ(イタリアのスリラー映画)の1本。主演はトーマス・ミリアンとピエール・クレメンティ。ニュー・トロルスのアルバム「コンチェルト・グロッソ」の曲が全編に使われている作品として、音楽ファンの間では有名。(Shameless)

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『The Edge of Love』(2008)
英国盤(PAL)。ウェールズの詩人ディラン・トーマスとその妻、彼らの友人夫婦の間に芽生える愛憎模様を、第2次大戦を背景に綴る。主演はキーラ・ナイトレイ、マシュー・リス、シエナ・ミラー、キリアン・マーフィ。ナイトレイの母親で劇作家のシャーマン・マクドナルドが脚本を執筆し、『愛の悪魔』『ジャケット』のジョン・メイブリーが監督を務める。(Lions Gate Home Entertainment)

『Little Dorrit』(1987)
英国盤(PAL)。チャールズ・ディケンズ原作の文芸ドラマ。監獄で生まれた健気な少女エイミーを中心に、ある家族の波乱に富んだ物語を描く。半世紀もの歳月を牢獄で過ごした父親を名優アレック・ギネスが演じ、アカデミー助演男優賞にノミネートされた。(Squirrel Films Distribution Ltd)

『Who Killed Teddy Bear』(1968)
英国盤(PAL)。『理由なき反抗』のサル・ミネオが、美女をつけ狙う不気味なストーカーを演じたカルトムービー。65年当時のニューヨークの風景と、延々ディスコで踊りまくるミネオさんの怪演が見どころ。(Network)


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●2008.10.28発売
『暴行切り裂きジャック』 Assault! Jack The Ripper (1976)
米国盤(リージョン1)。長谷部安春監督×桂千穂脚本の傑作青春バイオレンスポルノが、世界のカルトムービーを紹介する名門レーベル「Mondo Macabro」から堂々のリリース。田中登監督の『江戸川乱歩猟奇館/屋根裏の散歩者』も同時発売。(Mondo Macabro)

『ブラッド・ピーセス/悪魔のチェーンソー』 Pieces: Deluxe Edition(1982)
米国盤(リージョンオール)。スペイン製スプラッター・ホラーの人気作が、おなじみ「Grindhouse Releasing」から豪華版で登場。ニューマスター本編(スペイン語版音声つき)のほか、監督・キャストへのインタビュー映像、静止画ギャラリーなどを収録。ルチオ・フルチ監督の傑作『ビヨンド』新装版も同時発売。(Grindhouse Releasing)

『おいら女蛮』 Sukeban Boy(2007)
米国盤(リージョン1)。永井豪の人気コミックを『片腕マシンガール』の井口昇監督が映像化した快作アクションコメディが、米国でもめでたくリリース。ヒロイン・亜沙美の演技が何しろ素晴らしい。ムチャクチャうまい。もっと彼女主演で映画を撮ってほしい。(Rykodisc)

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『悪魔が最後にやって来る!』 Rain of Fire(1977)
米国盤(リージョン1)。『レディ・イポリタの恋人/夢魔』のアルベルト・デ・マルティーノ監督による、『オーメン』の亜流的オカルトホラー。カーク・ダグラス演じる原発開発の責任者が、自分の第2子の正体がアンチクライストであると知ってしまい……。物語のスケール的には、やや『オーメン2/ダミアン』の方を思わせる。(Lion's Gate)

『吸血の館』 Thirst: Special Edition(1979)
米国盤(リージョンオール)。血液銀行の経営母体が実は吸血鬼の秘密結社だった、というオーストラリア製の異色ホラー。主演はデイヴィッド・ヘミングス。新装版での再リリース。(Synapse)

『パトリック』 Patrick: Special Edition(1978)
米国盤(リージョンオール)。これも新装版での再リリース。リチャード・フランクリン監督の出世作となったサイキックホラーの秀作。世界的にヒットを記録し、イタリアでは続編『Patrick Still Lives』も作られた。(Synapse)

『Red』(2008)
米国盤(リージョン1)。このところ映像化の相次ぐジャック・ケッチャムの動物愛護バイオレンス小説『老人と犬』を、名優ブライアン・コックスを主演に迎えて映画化。監督は『May/メイ』のラッキー・マッキー。(Magnolia Home Entertainment)

『It Is Fine! Everything Is Fine.』(2007)

『It Is Fine! Everything Is Fine.』(2007)

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 今年のベスト1。あの日、カナザワ映画祭でこの映画を観ることができた人たちの多くは、今もずっとその衝撃と幸福を引きずっているのではないだろうか。僕もその一人だ。クリスピン・グローヴァー監督の長編第2作『It Is Fine! Everything Is Fine.』は、本当に素晴らしい作品だった。

 この映画もまた、前作『What Is It?』(2005)同様、グローヴァー本人による実演つき巡業興行「ビッグ・スライドショウ」でしか観ることができない作品だ。だから次にいつ観られるかは、正直言って分からない。それでも次の上映のチャンスに懸けたい人、予備知識なしでこの映画を観たい人、海外に行ってでも観てやろうと覚悟を決めている人は、ここから先の文章はネタバレになるので読まなくていい。できるだけまっさらな状態で観ることをお薦めする。

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『What Is It?』(2005)

『What Is It?』(2005)

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 カナザワ映画祭2008「フィルマゲドン」上映作品。個性派俳優クリスピン・グローヴァーの初監督長編であり、彼自身によるライブパフォーマンスとセットになった巡業興行「ビッグ・スライドショウ」でしか観ることのできない貴重な映画である。ある種の人々にとっては“Disturbing”(不安にさせる、心をかき乱す)としか形容しようのない強烈なフィルムであり、クリスピン・グローヴァーの体内に脈々と流れる「アングラの血」の濃さをまざまざと感じさせるデビュー作だ。一応、内容をかいつまんで説明すると、以下のような話になる。と思う。

 昼間の墓場で不毛な闘争を繰り広げるダウン症の人々。一方、愛するカタツムリを衝動的に殺してしまった青年は、その死を嘆く仲間のカタツムリの号泣に耐えかね、家から飛び出してしまう。行き場を失くした彼は近所をさまよい、女たちの蔑んだ視線を浴び、カタツムリに無情な塩の雨を降らせ続けるのだった。その頃、闇に覆われた異界からこの世を統べる神(=作者)は、美しい女たちや美青年をはべらせて地上の愛憎劇を操っていた。シャーリー・テンプルとナチスの魅力的な合体が王国のシンボルだ。そして巨大な真珠貝から脳性麻痺を患った全裸の男がビーナスのごとく現れる。動物の面を被った裸女たちは神々に奉仕するべく、彼のペニスを丁重にしごく。そんな中、ミンストレル(黒人の扮装をしたヴォードヴィリアン)の男はマイケル・ジャクソンに憧れ、毎日カタツムリのエキスを注射すれば、いつかカタツムリになれると信じていた。やがて、王座をめぐる物語に驚愕の結末が訪れる!

 こちらの表現力が拙くて申し訳ないが、別に支離滅裂な妄想を書いているわけではなく、実際ちゃんとストーリーはあるのだ。ただ、あまりに発想が奇抜だったり、神経を逆撫でするような強烈なイメージが連続したり、素人俳優たちのスリリングな演技に圧倒されたり、意図的に無秩序な繋がりの編集になっていたりするので、観ているうちに頭がワヤクチャになってしまうのである。最後に残るのは、奇怪でアンモラルな悪夢を観てしまったような印象であり、えもいわれぬ禍々しさと面白さを併せ持つイメージとエモーションのかけらたちだ。

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 出演者の大半は、主人公の青年を演じるマイケル・ブレヴィスを始め、ダウン症の人々である。健常者のキャストで撮っても差し支えないシナリオを、あえてダウン症の人たちを起用して映像化し、暴力シーンや濃密なラブシーンや動物虐待やコスチューム劇などを演じさせている。いわゆる良識派の人々が見たら顔をしかめ、「面白半分に障害者を使って搾取している」などとも批判されかねない試みだろう。しかし、そもそも本作『What Is It?』の企画当初の目的としては、彼らに創作活動の現場に参加してもらい、何らかの経験値や刺激を得てもらおうというソーシャルワーク的な意図があったという。その上であえて反社会的で過激なアートフィルムを作っているのが『What Is It?』の特筆すべき点だ。健常者の俳優が演じても誰も文句を言わないセックス&バイオレンスを、ダウン症の人々が演じるだけで何をそんなに怒ることがあるのか? もし不快感を覚えたとしたら、その理由を自分自身に問い質してみてはどうか? という、クリスピン・グローヴァーの巧みな挑発でもあるのだ。キャスト陣も、まあ多分「ワケわかんねえな」と思いつつ、監督の共犯者として挑発的なフィルム作りを楽しんでいたに違いない。

 同時に、地上にはびこる暴力と闘争、愛の渇望と不和を、ダウン症の素人俳優たちが演じることによって、メタフォリックな効果も生んでいる。ダークな神話である本作に、彼らがイメージ的に背負っている聖性とイノセンスがもたらしたものは大きい。可哀想なカタツムリたちに延々と塩をふり続ける主人公を、もし健常者の俳優が演じていたら、意味が違ってしまっていたはずだ。

 グローヴァー自身も、地獄の底を思わせるハリボテチックな異界の“神=作者”の役で出演。そして、グローヴァーの監督2作目『It Is Fine! Everything Is Fine.』(2007)で主演と脚本を務めた脳性麻痺患者のスティーヴン・C・ステュアートが、同じく“神”の1人に扮し、全編一糸まとわぬ姿で熱演を見せる(クライマックスでは驚愕のアクションというかアクシデントも披露)。また、『ザ・クラフト』(1996)などで知られる女優フェアルーザ・バルクが、声優としてカタツムリの声を演じ、凄まじい絶叫を延々と聴かせてくれる。さらに、「Apocalypse Culture」など世紀末思想やサタニズム/カルト関連書の出版・編集を手がけているL.A.アンダーグラウンド・カルチャーの有名人アダム・パーフリーが、マイケル・ジャクソンに憧れるミンストレル役を怪演。他の出演者たちが素のままでもインパクト絶大な人たちばかりだったので、逆に浮かないようにするため黒く塗ったらしい。

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 クリスピン・グローヴァーは、昨今の何もかもが明白で空っぽな印象しか残さないハリウッド映画とは真逆の、観終わったあとで観客が「今観たものはなんだったのか?(What Is It?)」と、心の中で問わずにいられないものを作りたかったという。その意味ではこれ以上、名が体を表わしている作品もないだろう。

 そして、これほど徹底してデモーニッシュでアンモラルで挑発的でデカダンで反社会的な、完璧に観る者を選ぶアングラフィルム(その上映形態も含めて)を、今時ここまで正面きって作り上げた気概も特筆すべきだ。本作の字幕を担当した柳下毅一郎氏も書いていたが、これは「正しくLAアンダーグラウンドの教養にのっとった、ケネス・アンガーの正統な後継者たる作品」だ。『マジック・ランタン・サイクル』とB級怪奇映画とセクスプロイテーション映画とニュージャーマンシネマの合体。ルイス・ブニュエルとヴェルナー・ヘルツォークとライナー・ヴェルナー・ファスビンダーとデイヴィッド・リンチの洗礼を受けた、ある種のエリートにしか作れない映画だ。音楽にもチャールズ・マンソンやアントン・ラヴェイの曲が使われ、正しい血筋と教養を感じさせる。押さえどころがいちいち完璧で、単なる「ごっこ遊び」に陥っていない。

 それでいて飄々としたユーモアが随所に漂い、生真面目一辺倒ではない「遊び」の感覚を保っているのが素晴らしい。おカタい人が観れば憤慨するような過剰な描写の数々にも、突き抜けたコミカルな痛快さがある。本作や「ビッグ・スライドショウ」を観ると、クリスピン・グローヴァーという人が想像以上にクレバーでブラックなユーモアセンスの持ち主だということが分かるはずだ。

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 撮影も美術も特殊効果も限りなくチープな味わいに溢れているが、たまにおそろしくカッコイイ瞬間があったりするのであなどれない。特に印象深いのは、主人公がカタツムリの泣き声に耐えかねて戸外に飛び出し、「……戻れない」とつぶやいて門に背を向けて歩き出すカット。その構図のカッコよさと音楽の盛り上がりときたらもう、ここで映画が終わってもいいと思えるくらい素晴らしかった(始まってすぐのシーンだったけど)。

 金沢へ来る前に見たインタビュー映像で、監督自身が「好きな映画作家はルイス・ブニュエル、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー、ヴェルナー・ヘルツォーク、スタンリー・キューブリック」と語っていたのを覚えていたので、それらの人々のことを思い浮かべながら観ていた。発想の源はもちろんヘルツォークの『小人の饗宴』(1969)だし、ブニュエル的なシュールと現実の混濁する瞬間も山ほどあるし、主人公の無軌道な「乱暴者」ぶりはかなりファスビンダーっぽいと思った(黒いジャンパー着てるし)。キューブリックとの共通点は見つけにくいが、とりあえず音楽には『時計じかけのオレンジ』(1971)でおなじみ、パーセルの「クイーン・メリー葬送曲」が印象的に使われている。

 噂通り『What Is It?』は、クリスピン・グローヴァーという人の強烈な個性をおなかいっぱい味わうことのできる、類を見ないフィルムであった。「ビッグ・スライドショウ」という限定上映方式がまことに似つかわしい、一期一会の怪作である。しかし、その翌日に観た第2作『It Is Fine! Everything Is Fine.』は、その衝撃をさらに上回る傑作だったのだ……。

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クリスピン・グローヴァーの「ビッグ・スライドショウ」in カナザワ映画祭

クリスピン・グローヴァーの
「ビッグ・スライドショウ」in カナザワ映画祭

Crispin Hellion Glover's "The Big Slide Show" in Kanazawa Film Festival 2008

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▲写真は2005年のテキサス州オースティンでの公演より

 真っ暗な空間にこつこつと足音が響き渡り、静止した場所を赤いピンスポットが照らしだす。と、そこに現れたのはハンサムなスーツ姿の男。今宵の語り部、クリスピン・ヘリオン・グローヴァー氏である。彼はこれから、幾つかのストーリーを観客に紹介していくという……。

 クリスピン・グローヴァーは、長年ハリウッドで活躍する個性派俳優である。その役者としての代表作を挙げておくと、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)のパパ・マクフライ役、『ワイルド・アット・ハート』(1990)のデル叔父さん役、『チャーリーズ・エンジェル』シリーズ(2000?)の痩せ男役、リメイク版『ウィラード』(2003)のウィラード役など多岐にわたる。個人的には『女神たちの季節』(1990)の駆け出しデザイナー、『ホテル・ルーム』第1話「停電」(1993)の優しい夫などが印象深い。やや情緒不安定な役柄を得意とする“怪優”であり、本人自身も相当エキセントリックな人物である、という定評がファンの間では浸透している。

 そんなクリスピン氏が自らのライフワークとして行っているのが、「ビッグ・スライドショウ」と銘打たれた巡業興行だ。それはスライド映写、映画上映、Q&A、サイン会という四部構成で行われる。詳しい内容については「映画秘宝」の柳下毅一郎氏による取材記事が詳しい。クリスピン・グローヴァーの監督した映画“It三部作”は、この「ビッグ・スライドショウ」でしか観ることができず、今後ソフト化するつもりはないと本人が断言している。こんな遠い東アジアの片隅では、カルト俳優のパフォーマンス付き映画上映会なんて半永久的に観られないんだろうなあ……と、いちファンとしては半ば諦めていた。ところが、毎年「映画の暴動」の実践に挑み続けるカナザワ映画祭実行委員長の“恐れを知らぬ映画ハンター”O氏が、実にあっけらかんとクリスピン氏の来日公演をオファーし、実にあっさりとアジア初上演が実現してしまったのである(いや、そんな簡単じゃなかったかも知らんけど)。これはなんとしても行かねばなるまい。

 そんなわけで、その夜、僕は金沢にいた。目の前に立っているクリスピン・グローヴァーの姿に釘付けになりながら。

 巨大なスクリーンに、スライド写真が大写しになる。まずは本の表紙だ。「"Concrete Inspection" by Crispin Hellion Glover!」 著者であるクリスピン氏によって、タイトルが高らかに読み上げられると、その中身が1ページずつ映し出されていく。そこに書かれたテキストを、ダイナミックな身振り手振りを交えて読み上げていくクリスピン氏。そうして6?8冊分のストーリーが一挙に紹介されるのだ(ほとんど暗記していると思われる)。既存のテキストをベースにした作品もあり、完全なオリジナル作品もある。

 文章・写真・イラストをコラージュし、奇怪な文脈で組み上げられたストーリー。その行方は観客の誰にも予想できない。地の文を塗りつぶし、勝手に改竄するクリスピン氏の手書き文字は、『イレイザーヘッド』(1977)に出てくる精子を思わせる面妖な生物感を備えた、独特のタイポグラフィーでとても魅力的だ。一個のアート作品としても味わい深い1枚1枚のスライド、膨大なテキスト量の字幕、そしてスクリーンの傍らでエネルギッシュに朗読を続けるクリスピン氏のパフォーマンス、もうどれに注視していいのか観客も頭がグルグル回り始めてしまうほど、その3つ全てがたまらなく面白い。

 驚いたのは、おそろしくエキセントリックでシュールな世界を展開させながら、そこにとんでもなく可笑しいユーモアも織り込んでくるところだ。読み上げるテキストと写真が全然合ってなかったり、トンチンカンな前後の繋がりで笑わせたり。「これって凄くバカバカしくて無茶苦茶おかしいけど、本人的には本気かもしれないから笑いづらいよな……」という、こういう場ではありがちな不安を、ほとんど感じさせない。実に分かりやすく秀逸なギャグで、観客を大いに笑わせてくれるのだ(もちろんシュールではあるけれど)。そういう箇所では、何度かクリスピン氏がスライド写真に向かってズビッと長い腕を差し出し、さながら大阪芸人が「どや?」と目で問うかのような“笑い待ち”のアクションをする場面もあり、これが実にラブリー。気さくなユーモアのセンスと、観客を気遣うエンターテイナーとしての矜持を感じた。

 凄かったのはクリスピン氏だけではない。通訳・字幕翻訳・さらに字幕の映写オペレーターまで務めた柳下毅一郎氏の存在なくしては、今回の日本公演は成立し得なかっただろう。その姿に、『御巣鷹山』(2005)で映像を観ながらその場で音声トラックを操っていた渡辺文樹監督の姿を重ねてしまったのは、僕だけではないはずだ。あの膨大な量のテキストを短期間で日本語に訳した上、当日は完全に公演スタッフの一人としておそろしく難易度の高い仕事をこなし、しかも終演後にはサイン会の通訳まで務めていたのである。その労苦だけで本が一冊書けそうな気がする。

 スライドショウは、最後の1冊「What It Is, and How It Is Done.」をもって幕となる。これはクリスピン氏のオリジナル短編であり、トリを飾るにふさわしい、非常に端正にまとまったユーモラスで美しい一篇だった。そのあと、観客は一旦シアターから出て、準備が整ったところで再び会場に戻る。全員が席に着いたところで、クリスピン氏が監督した映画が上映されるのである。1日目は、“It三部作”の第1弾『What Is It ?』(2005)、そして2日目は第2弾『It Is Fine ! Everything Is Fine.』(2007)。映画の感想については、またの機会に……とても一言では語れない内容だからだ。『What Is It?』はまさに「なんだこれは?」と観た者を唖然とさせる空前絶後のアートフィルムだったし、『It Is Fine ! Everything Is Fine.』に至っては、その場にいた観客全員の魂を揺さぶる未曾有の大傑作だった。

 終映後には、再びクリスピン氏が観客の前に現れ、Q&Aが行われる。ひとつひとつの質問に対する答えがとても真摯で、丁寧で、長い。日本の観客はあまり手を挙げないよ、と言われていたそうで、最後の方になると「君、さっきから質問したそうな顔してるね! 聞きたいことがあればどうぞ!」と向こうから話を振ってくるという気さくっぷりであった。もう、メチャメチャいい人なのである(作ってるものは完全にエキセントリックだけど)。美術館の門限を過ぎてしまったので、別会場で行われたサイン会でも、ファン全員に「どこで今回のイベントを知ったの?」とか「僕のサイト見たことある?」とか質問しまくっていたらしい。そのせいで打ち上げ会場にも大幅に遅れて到着し、そこでも綺麗なガールフレンドと一緒にずっとニコニコしていて、みんなの記念写真攻勢にも快く応えていた。どんだけいい人なんだ。

 クリスピン氏がこうした巡業興行のかたちで上映活動を続けているのは、「実演(ヴォードヴィル)+映画」という、映画黎明期にあった興行形態を再現するという意図と、実際このやり方のほうが実入りがいい、という理由からだそうだ。確かに、DVD市場も供給過多気味な現状では、下手に流通に乗せてハズす可能性も高いし、誰もが満足な再生環境で作品を観てくれるとも限らない。それよりは、観たいお客さんだけが観に来る環境を作り、ある独特の雰囲気の中で1本のフィルムを大切に観てもらったほうが、作り手としてもストレスが少ないだろう。しかし、それだとあまりに観る機会が少なすぎる。「ビッグ・スライドショウ」の体験は体験として、作品単体の出来も素晴らしいのだから、いつの日かソフト化してほしいな、crispinglover.com限定販売のDVD-Rでもいいから、などと思ったりした。

 何はともあれ、今回カナザワ映画祭に来られなかった人にも、ぜひこの感動を味わってほしいと思わずにはいられない、刺激的で素晴らしいショウだった。もっと多くの人に、クリスピン・グローヴァーという人の魅力を間近で目の当たりにして、知ってほしい。とりあえず、ぜひとも東京での開催を!

カナザワ映画祭2008 フィルマゲドン
クリスピン・グローヴァー公式サイト http://www.crispinglover.com

『トゥー・ハンズ/銃弾のY字路』(1999)

『トゥー・ハンズ/銃弾のY字路』
原題:Two Hands(1999)

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 『ダークナイト』(2008)のヒース・レジャーの演技は、確かに素晴らしかった。結局今まで3回観ているけど、何度観てもジョーカーが出てくるだけで嬉しくなってしまう。でも、そこにいるのはジョーカーその人であって、僕の知っているヒース・レジャーではなかった。外見や立居振舞いの作り込みに加えて、あの印象的な声と喋り方まで変えられてしまうと、まるで彼だと認識できない(宙吊りにされるシーンでかろうじて地が分かるくらいだ)。いつも観終わると、彼の“素”が出ている作品に触れたいと思い、2度目の『ダークナイト』のあと、オーストラリア時代の主演作『トゥー・ハンズ』を観てみた。

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〈おはなし〉
 オーストラリアの大都市シドニーにある歓楽街キングス・クロス。ストリップ小屋の呼び込みをしている青年ジミー(ヒース・レジャー)は、町を牛耳るギャングのボス・パンド(ブライアン・ブラウン)に呼び出され、大金を送り届ける仕事を言いつけられる。初の大仕事に意気込むジミーだったが、届け先のアパートには誰もいない。実は、受取人の女が心臓発作で死んでいたとは知る由もなく、ジミーは暇潰しに近くの海水浴場へ。そこで彼は、先日ひと目惚れした友人の妹アレックス(ローズ・バーン)の姿を見かける。思わず預かった札束を砂浜に埋め、パンツ一丁で海に飛び込むジミー。が、単なる人違いだった。がっかりしながら砂浜に戻ると、金が消えていた……。

 ジミーは慌てふためき、パンドに「金は失くしたけど必ず返す」と正直に伝え、しばらく身を潜めようと、今は亡き兄の妻ディアドリ(スージー・ポーター)の家に匿ってもらう。ヤバイ知り合いの大勢いる彼女の計らいで、ジミーは銀行強盗計画に混ぜてもらうことに。パンドの手下たちに見つかる前に金を工面しなければ、間違いなく殺される。

 そんな時、ジミーのもとにアレックスから電話が。今夜よかったら町でデートしない? というのだ。町には当然、パンドの息のかかった連中がうようよしている。しかし、ジミーはどうしてもアレックスの誘いを断れなかった……。

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 オーストラリア映画界の俊英、グレゴール・ジョーダンが監督と脚本を手がけた初長編『トゥー・ハンズ』は、いかにもポスト・タランティーノ世代のB級バイオレンス・コメディといった感じの、憎めない佳作だ。ギャングの金を失くした青年の奮闘、最悪の状況で芽生える淡い恋、彼を捕えようとする非情なギャングたちの追跡劇、そしてたまたま大金をせしめた不良姉弟を見舞う悲劇。複数のストーリーラインが同時に走り続け、オージー流の仮借ない暴力とオフビートな笑いを散りばめながら、やがて血まみれの大団円へと収束していく。チープな犯罪者たちが繰り広げる暴走の連鎖によって、トリッキーな犯罪活劇を組み上げるシナリオが秀逸だ。かといって奇をてらったプロット優先型の映画にはしておらず、未熟な若者の成長と恋模様を見つめる青春映画としてまとめ上げているのも、好感が持てる。

 多少荒っぽいところはあるが、若手作家らしい意欲が全体にみなぎっているのがいい。新人監督のデビュー作ならこれくらい飛ばしてくれなきゃ楽しくない。冒頭から、主人公の兄の幽霊が語り部として登場したりする捻りのきいたユーモアは、『ゼイ・イート・ドッグス』(1999)あたりも思い出させる。やけに所帯じみたギャングや犯罪者たちのリアルな日常描写、シドニーの歌舞伎町ことキングス・クロスの空気を切り取ったロケーション撮影も面白い。『トゥー・ハンズ』は、オーストラリアの「貧すれば鈍する」を地で行くトラッシュ・ピープルの生活ぶりを辛辣に切り取り、チャンスに恵まれない若者たちの現実を映しだした社会派映画でもある。

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 当時18歳のヒース・レジャーが演じるのは、うっかりミスで人生最悪のドツボにはまる主人公ジミー。良くも悪くも未熟で無垢な青年を真摯に演じ、初々しく新鮮な魅力を放ちながら、しっかりスクリーン映えするたたずまいにスターの資質を感じさせる。ラストシーンで見せるはにかんだ表情のキュートさは女性ファン悶絶必至だろう。この映画での演技が認められ、彼はハリウッドに招かれてジュリア・スタイルズ共演の傑作青春映画『恋のからさわぎ』(1999)、そして同郷のメル・ギブソン主演の大作『パトリオット』(2000)に抜擢。そこからメキメキ頭角を表していったことは言うまでもない。本作のグレゴール・ジョーダン監督とは、オーストラリアに実在した伝説のアウトロー、ネッド・ケリーを描いた『ケリー・ザ・ギャング』(2003)でも組んでいる。

 『トゥー・ハンズ』では、もうひとり重要な人物が鮮烈なデビューを飾っている。近年では『28週後…』(2007)やTVドラマ『ダメージ』で活躍している女優、ローズ・バーンである。この映画では田舎から出てきた一見垢抜けないヒロイン・アレックスを演じているが、これがもう、びっくりするほど可愛い(当時19歳)。染めた金髪が伸びて半分くらい黒髪になっている野暮ったさもプラスに思えるくらい。恋に胸躍らせる少女をとても自然に愛らしく演じていて、ヒース・レジャーとのカップリングも非常に画になる。彼女もまた本作で注目され、『ホワイト・ライズ』(2004)でジョシュ・ハートネットの相手役を演じたりして着実にキャリアを積み重ねていき、現在に至っている。

 いちいちキャラの濃い脇役陣の顔触れも印象的。商売人風の地元ギャング・パンド役を絶妙に演じる名優ブライアン・ブラウンを始め、その冷酷な手下アコを怪演するデイヴィッド・フィールドなど、適材適所の配役が効果を上げている。個人的にはステファン・エリオット監督の怪作コメディ『ウープ・ウープ』(1997)でハチャメチャなヒロインに扮したスージー・ポーターが、主人公の窮地を助ける面倒見のいい強盗妻ディアドリを余裕たっぷりに演じているのがツボだった。『トゥー・ハンズ』は、映画におけるキャスティングの大切さを改めて教えてくれる。

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 犯罪アクションと青春映画とブラックコメディがミックスされた、不思議な手触りの娯楽作『トゥー・ハンズ』は、オーストラリアを代表する映画賞AFIアワードで作品賞・監督賞・脚本賞など5部門を受賞。日本でもビデオが発売されたが、残念ながら今では入手困難になっている(とりあえず新橋のツタヤにあるのは見つけた)。必見の傑作というほど大袈裟なものではないにしろ、ぜひともDVD化してほしい秀作ではある。

 この映画を観たあと、3度目の『ダークナイト』を観た。そこにはハリウッド進出10年目を前にして、自分自身を徹底的に変えてやろうと意気込む若手俳優の野心が迸っていた。ゲイリー・オールドマンは『ダークナイト』のヒース・レジャーについて、「役者がキャリアを重ねる過程で、突然、音速を突き破るような演技を見せることがある。ヒースはまさにそれだった」と語っている。それだけの負荷を強いる演技スタイルを維持していくには、その身も心も、あまりに繊細すぎたのかもしれない。無骨で寡黙なカウボーイを演じた『ブロークバック・マウンテン』(2005)でも、その抑えた芝居には常に痛ましい繊細さを湛えていた。『トゥー・ハンズ』は、そんな彼の芝居の原点を知ることができる重要な作品である。

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DVD『トゥー・ハンズ』(米国盤・リージョン1)

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『明日なき銃弾』(1978)

『明日なき銃弾』
原題:Tomorrow Never Comes(1978)

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〈おはなし〉
 職探しのため、婚約者を残して旅に出た若者フランク(スティーヴン・マクハティ)が、久々に町へ帰ってきた。そこで彼を待っていたのは、家を失い、婚約者ジェイニー(スーザン・ジョージ)も誰かの愛人になっているという残酷な事実だった。酒場でケンカしたフランクは、大怪我を負いながらもジェイニーを探し出す。そこは町の有力者ロバート・リン(ジョン・オズボーン)の別宅だった。フランクは人が変わったようにジェイニーを激しく詰問する。その時、メイドの通報で警官が駆け付け、もみ合っているうちにフランクは拳銃を奪い、警官を撃ってしまった。

 たちまち警官隊に包囲され、フランクはジェイニーを人質にして立て篭ることに。要求はリンを連れてきて謝罪させること。そこへ、本日付で引退するベテラン刑事ウィルソン(オリヴァー・リード)がやってきた。町の名士リンの名を傷付けないためにも、さっさと狙撃してカタをつけようとする同僚たちのなかで、ウィルソンだけは穏便な事件解決を強く主張するが……。

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 イギリス=カナダ合作の社会派スリラードラマ(撮影はカナダ)。腐敗した地方都市を舞台に、犯人と人質の関係になってしまう不幸なカップルの愛憎、彼らを捕えようとする警察側の内部対立・葛藤などが、ある暑い一日の出来事として描かれていく。脚本は原案も兼ねるデイヴィッド・パーサル&ジャック・セドンと、クロード・シャブロル監督がカナダで撮った『血塗られた構図』(1978)のシナリオを手がけたシドニー・バンクスが共同執筆。

 監督はピーター・コリンソン。一番有名な作品はマイケル・ケイン主演のケイパーアクション『ミニミニ大作戦』(1969)だが、個人的には『Straight On Till Morning』(1972)や『恐怖の子守唄』(1975)など、神経症的なサイコスリラーが得意な監督という印象が強い。本作でも、主人公が酒場のケンカで負った頭の怪我が原因で、無軌道な凶行に走るという設定を織り込んだりしている。やっぱりそういうテーマが好きなのだろうか。

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 世間にも恋人にも裏切られた精神的ダメージに加え、実際に脳にもダメージを受けてしまった主人公は、ダブルパンチで自制心と判断力を失っていく。それと平行して、脳出血のためにいつ死ぬか分からないというタイムリミット・サスペンスも描かれる。その辺りの芸の細かさには、単なる篭城ものスリラー以上の新味を感じた。前半のケンカの場面で、ぶちのめされて血だるまになった主人公が警報音みたいな唸り声を上げ続ける、このリアリティは一体なんだろうと思ったら、そういう展開のためだったのかと後半で気付かされる。殴った方の相手が「ごめんよ、ここまでやるつもりじゃなかったんだ」と狼狽する後味の悪さもまたリアル。

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 また、全編にペシミスティックなムードを漂わせながら、捻ったユーモアや風変わりな展開を盛り込んだりして、やっぱり妙なテイストを漂わせているのがコリンソン監督らしい。立て篭り犯の目の前で刑事がビールを飲んで渇きを煽ったり、モルヒネ入りビールの運び役に犯人の知り合いの少年を使ったり、町の大物を武装した犯人のもとへあっさり連れていったり。「いいのか、それ?」と思うような展開が多く、やや無理のあるところも目立つ。それに、ヒロインの人物造形が浅いため、籠城するカップルのドラマがさほど盛り上がらないのも難点。とはいえ、フランク役のスティーヴン・マクハティを始めとする俳優陣の熱演、含みのあるストーリーのおかげで、それなりに飽きさせない。高層ビルと田舎町が平然と同居するロケーションも、独特の効果を生んでいる。

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 最後まで良心的解決に賭けようとする刑事ウィルソン役には、名優オリヴァー・リード。『セブン』(1995)のモーガン・フリーマンを思わせる、厭世的でありながら意固地なヒューマニストでもある男の葛藤を、やたら貫禄たっぷりに演じている。正義の人を演じても内面が全然読めないエキセントリックな人物に見えてしまうところがリードらしい。

 不幸にも凶悪犯として追い詰められる青年フランクを熱演するのは、地元カナダ出身の俳優スティーヴン・マクハティ。鬼気迫る狂気と追い詰められた男の悲しみを見事に演じている。彼はのちにデイヴィッド・クローネンバーグ監督の『ヒストリー・オブ・バイオレンス』(2005)で、冒頭に登場する強盗殺人犯コンビの片割れを演じ、強烈なインパクトを残した。人質となるヒロイン役は『わらの犬』(1971)の被虐系女優、スーザン・ジョージ。本作でも相変わらずヒステリックに泣き叫んでいるが、だいぶ顔もむくんで首周りもたるんできており、しどころのない役を支えるだけの魅力には欠けている。

 嫌味ったらしい若手刑事役で印象を残すのは、『ソルジャー・ボーイ』(1972)のポール・コスロ。他にもドナルド・プレザンスやレイモンド・バー、劇作家のジョン・オズボーンといった魅力的なキャストが脇を固め、役者の顔触れを見ているだけでも飽きない。フランクと知り合いの少年ジョーイを演じる子役、サミー・スナイダーズの妙な巧さも印象的。彼は本作のほかに、カナダ=西独合作のTVシリーズ『ハックルベリー・フィンと仲間たち』(1980)でトム・ソーヤー役を演じたり、ホラー映画『ザ・ピット』(1981)に主演したりしているとか。

▼米国盤DVDジャケット
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 オリジナル版の上映時間は109分。日本版ビデオは86分。短縮版では、フランクとジェイニーの密室内でのやりとりや、現場を取り巻く野次馬たちの反応などが少しずつカットされている。特に、ジェイニーがリンとの馴れ初めをフランクに告白するシーンが切られているのが惜しい。ただでさえキャラクターの薄いスーザン・ジョージには、ちょっと損な編集だ。しかし、一番の違いは音楽である。

 本作の音楽を手がけたのは、ロイ・バッド。オリジナル版のオープニングでは、バッドが作曲し、マット・マンローが唄うメロウな主題歌「Alone am I」が流れる。しかし日本版ビデオでは、なぜかマイク・ホッジス監督の傑作『狙撃者』(1971)のテーマ音楽が使われているのだ。同じバッド作曲でも、両者のイメージは全然違う。さらに中盤の酒場のシーン、そしてエンディングでも、『狙撃者』のスコアが流用されている。

▼『明日なき銃弾』サウンドトラックCDジャケット
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 どうしてそんなバージョンが存在するのか。おそらくプロデューサーのマイケル・クリンガーが、バッドの書いた曲に不満だったからではないか。もしくは、映画全体の仕上がりに対して「パンチが足りない」と判断して、大幅なカットと音楽の差し換えをおこなったのかもしれない。クリンガーは『狙撃者』のプロデューサーでもある。当時のザックリした考え方では、少なくとも海外マーケット向けのプリントについては、他作品の曲の流用も可能だったのだろう(今は権利問題がうるさくて無理だと思うけど)。『明日なき銃弾』のオリジナルスコアは、実に甘く切なく美しい曲だが、インパクトには欠ける。超クールでインパクト絶大な『狙撃者』のテーマは、確かにスリラー映画のタイトル曲としては最強だが、ホッジス・ファンとしてはやっぱりどう聴いても『狙撃者』のテーマにしか聴こえないので、合ってるようで合ってないような微妙な違和感が漂う。それもまた面白かった。

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 ちなみに町の大物リンを演じるジョン・オズボーンは、『狙撃者』でもニューカッスルの街を牛耳るギャングのボス、キニアーを演じている。多分クリンガーとの繋がりでキャスティングされたであろう本作でも、異様な迫力を漂わせて冷酷な人物を怪演。『狙撃者』とは芝居が全然違うので驚いた。

 現在アメリカなどで発売されているDVDはオリジナル版で、音楽もバッドが本作のために書いた曲が全編に使われている。そういう意味では、日本版ビデオはかなりレアなバージョンと言えるだろう。なんでこんなことを知ったかというと、以前、同じビデオメーカーから出ていた『鏡の中の女』(1975)を観た時に、この映画のビデオ予告編が収録されていて、その音楽がまるっきり『狙撃者』だったので「ええっ」と思い、希少品の中古ビデオを大枚はたいて買って観てみたら、やっぱり『狙撃者』のスコアが本編にもバッチリ使われていたので、また面食らったという次第。こんなことを確認するためだけに6千円近くも使ってしまって、何やってんだかなあ……とは思った。

▼日本版ビデオのジャケット
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・DVD Fantasium
DVD『明日なき銃弾』オリジナル版(米国盤・リージョン1)

・Amazon.co.jp
CD『明日なき銃弾』サウンドトラック(輸入盤)
CD『狙撃者』サウンドトラック(輸入盤)

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